タミヤ フェラーリ SF70H #02 仮組 | kingmanの模型製作記Ⓐ

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カーモデル・戦車模型を中心にバイク、艦船、飛行機、ガンプラ等々いろんなプラモデルの製作日記をゆっくり書いてます。


タミヤ 1/20 フェラーリ SF70H(Item No:20068)の製作記2回目です。
今回はある程度下処理をしながら仮組みをする製作日記。

このキットはパーツ分割が複雑で見える箇所に合わせ目があったり、奥まった箇所の塗り分けや研ぎ出しが必要だったりするので、とりあえず仮組みをして組み立て順序や塗装方法を考えます。
押し出しピン跡も結構多いので、見えそうな箇所はパテ盛りしながら進めます。

・モノコック

インストの手順通り、まずはモノコックからマスキングテープを使って仮組みしていきます。
いきなり迷ったのがタミヤのF1キットによくある(実車には無い)塗り分け用の凸モールド。
モノコックとエンジンカウルの側面、フロント&リアウィングに入ってます。
結構しっかりしたモールドなので、そのままだとクリアコートしても消えず完成後に目立ちそうだし、かと言って単純な直線ではないので削ってしまうと塗分けが難しくなりそう・・・
迷った結果、最終的には軽く削ってうっすら残す折衷案で行きました。(最終的にはそれで目立たなくなりました。)


組んでみないと塗分けやカーボンデカール貼り、研ぎ出しのし易さが分からなかったので、パーツの接着は確実に大丈夫な箇所だけにしています。
結果、仮組みの時点ではほとんどのパーツが接着できませんでした(^^;)

ノーズだけでもマスキングテープ使いまくりですが、どのパーツも合いが異常に良いのでガタガタせずぴったりくっつきます。

完成後にひっくり返さないと見えないけど、ノーズ裏側に実車には無い合わせ目が出来ます。
Oゾーン並みに処理が面倒でした。でも夏なのでちゃんと処理しましたよ。


シートはモノコックに裏側から差し込むようになっています。
モノコックのコクピット部分は底面に大きく穴が開いているので、塗装やシートベルト工作をしたあと最後にはめ込む事が可能です。
SF70Hを含め最近のF1のシート&シートベルトがはっきりわかる写真がなかなか無くて、塗装と工作に苦労しました。
F1のシートはオーダーメイドで、ドライバーの体に完全にフィットするようになっているんですよね。

・ポッドウィング


他の方の製作ブログでもほぼ全ての人が悩んでいたのが、このポッドウィングの組み立て手順。
内側を黒く塗る必要があるので接着してしまうと塗装が難しい。
かと言って接着しないとモノコックとの間の(実車には無い)合わせ目消しが出来ない。
一旦接着して真ん中のモールドに合わせてパーツを切って分割する、という手法で製作している方もいました。

俺は下側のパーツだけはモノコックに接着して合わせ目を消し、下地の黒塗装は諦めてカーボンデカールを直接貼り、最終組み立て時に残りのパーツを接着するようにしました。
このやり方が一番簡単な気がします。
※写真は(製作記としてはだいぶ先の工程の)塗装し終わってカーボンデカールを貼っている途中のもの。

・フロントアーム、アップライト

フロントアームとブレーキ、アップライト。
ステアリングを切る事はできませんが、その代わりぴったりハマるようになってます。逆に塗装後はハマらなくなりそう。
(あまり見えないけど)裏側には押し出しピン跡があります。
大き目のブレーキダクトも現代F1の特徴ですね。
イエローフラッグが出てペースカー先導で低速走行しているときや、フォーメーションラップ後のスターティンググリッドでは、ブレーキの冷却が出来ずに煙が出たり炎が上がったりします。

・ギアボックス

ギヤボックス周り。
ギヤボックスやエキパイ、ウィング状のロアアームには合わせ目が出ます。
ギヤボックスとエキパイのフロント寄りの部分はカウルに隠れるので、リア側だけ消せば大丈夫。


パワーユニットはオミットされているとはいえ、複雑な形状ですよね~。
若干プラの厚みが気になるものの、細かいフィンがちゃんと再現されてます。

・エンジンカバー


後ろにも下にも綺麗に絞り込まれたコークボトルが特徴的なエンジンカバー(カウル)。
滑らかで複雑なかたちが美しいです。
そのお陰でデカール貼りや研ぎ出しが難しかったです。
サメのヒレに似ている事から名付けられた大きなシャークフィンも特徴的。

左右2枚を貼り合わせるパーツ分割になっていて、右側のシャークフィン付け根に合わせ目が出来るので消しましょう。
ちなみに今回の合わせ目消しには、最初タミヤのイージーサンディング瞬着を使っていたんですが、ヒケるのでその上にMr.溶きパテを盛り、それでも消えなかった箇所にはWAVEの低粘速硬瞬着を盛ってます。
瞬着盛った後に硬化剤ですぐ固めればヒケないんですけど、硬化剤で表面が荒れるのがイヤだったんですよね~。


ギアボックスまわりとエンジンカバー、モノコックを接続。
モノコックの後ろに伸びている棒にギアボックスを差し込む事により、ぴったりハマります。
この辺の設計も流石タミヤというところ。

若干隙間が出来るのは気になる・・・
本組ではピッタリになりそうではありますけど。タミヤのキットだし。

・アンダーパネル


アンダーパネルは表側(見える方)に盛大に押し出しピン跡があります。

ちなみに、裏面(地面側)中央のスキッドブロック(車高を下げさせすぎない為に装着が義務付けられている木製の板)にある丸い凹みは押し出しピン跡ではなく、スキッドブロックを固定する為のボルト用の凹みを再現したものなので、埋めないように注意。


アンダーパネルに接着する指示になっているこのパーツは、実車でも別パーツになっているんですが、上側をレッド下側をブラックで塗り分ける必要があります。
レッドの色味に差が出るのとカウル側に隙間が出るのがイヤだったので、インストの指示に逆らってカウル側に接着しました。


アンダーパネル裏側からビス留めし、

モノコックやエンジンカバーと合体。
ネジ留めという事もあり、しっかり合わさります。
F1キットはエンジンカバーがピッタリはまらない、みたいなトラブルは多いですからね~。

合体した状態のリア周りはこんな感じ。

・フロントウィング

あとは空力パーツを残すのみ。
フロントウィングは地味にパーツが多いのと裏側に押し出しピン跡が沢山あります。

そして他に作っているかたもほぼ同じ方法で対処していたのが、この写真の白いフラップパーツ。
このパーツはメインフラップに垂直に接着するんですが、タミヤの優しさで土台部分がL字になっていてしっかり接着出来るようになっています。
その優しい設計のせいでそのままバラバラに塗装すると実車に無い合わせ目が出来てしまうんですね~。
かといって、先に接着してしまうと塗分けや研ぎ出しが面倒になります。

で、他の方もやっている対応方法が、白いフラップの土台を切り離し、土台部分だけ先にメインフラップに接着し合わせ目を消す。そして塗装後にフラップを差し込む。という方法。


フロントウィングを組むとこんな感じ。
この大きなフロントウィングはチリトリと揶揄されたりして評判は良くないです。
この大きなウィングでダウンフォースを高め、マシンの旋回性能を上げてバトルしやすいようにしていると思うんですが、デカすぎてバトル中に他の車のタイヤに当たってバーストさせたりもしているので難しいとこですね。
(レギュレーションを回避する為の)ノーズのでっぱりもアリクイノーズとか言われて嫌われてますね。
来年2022年は大幅にレギュレーションが変わる(特に空力面で)ので、これらは無くなる予定です。
1982年以来久々に(簡易的ではあるものの)グランドエフェクトカーになるんですよねー。

・リアウィング

リアウィングはフロントウィングに比べればシンプルなパーツ構成です。
ここも裏面に押し出しピン跡が多いので処理が必要。

翼端板との接合部分のダボがかなりしっかりしているので、適当に合わせてもキッチリ組みあがります。
メインフラップ真ん中の白いパーツはフラップの角度を変更する為のDRS用装置です。
特定区間で前の車とのタイム差が1秒以内の場合、次のストレートでリアウィングのフラップを寝かせ空気抵抗を減らし、ストレートスピードを上げて追い越ししやすくします。
DRSを稼働させるとストレートスピードがだいたい10~20Kmぐらい上がると言われています。

・バージボード


バージボードは2つのパーツで出来ているので合わせ目があります。
消しにくい形状ですが、目立つので丁寧に消しましょう。

・その他の合わせ目

ノーズ側面全周に実車には無い合わせ目があります。

その合わせ目はサイドポンツーン入口まで続きます。

ポッドウィングパーツとモノコックの接合部分の縦線や小さいフラップの付け根にも実車にはない合わせ目があります。

インダクションポッドにも合わせ目が出来ます。内側が特に消しにくいです。
ちなみに、このキットはベッテルとライコネンの車両の細かい違いをパーツを分けて再現しており、写真に写っているオンボードカメラもその一つです。
他にもヘッドレストやシフトレバー等が別パーツで用意されていて、どちらかの車両を選んで作る事になります。
自分はどちらのドライバーも好きなのでギリギリまで迷ったんですけど、結局ベッテル仕様にしました。

・仮組み完了





これで仮組みは終わりです。
仮組状態でもカッコイイなぁ。
今回は組んでみないと分からない事が沢山ありました。
それにしてもエアロパーツだらけでどのパーツも複雑な形状なのに、全部パチピタでカッチリ出来上がる驚きのキットですよ。
4輪ちゃんと接地するか、車高が低すぎたり高すぎたりしないか等を気にする必要が全くありません。
現代F1の特徴でもあるレーキ角(前傾姿勢)もしっかりついてます。

・90年代のF1カーとのサイズ比較

最後に1993年のF1マシン、マクラーレンMP4/8とのサイズ比較写真。
やっぱ全長の違いが目立ちますよね。
SF70Hが271mm、MP4/8が215mmなので、6cm近く違うんですね~。実車に換算すると訳1m。大きくなりましたね~。
フロントウィングの大きさの違いが目立つだけで、意外に横幅はそれ程変わらないですね。


今回も興奮して長くなり過ぎたのでこの辺で。
ではまた!