Talk'n Blues -21ページ目

届かぬもの

無かった事に したいものがある。
無かったつもりで 過ごした。

だからなのか

気が違いそうになる。

何処までも 遠い。

私は 手が届かないものに惹き寄せられてしまうのか。

届かないとわかっているから、惹き寄せられてしまうのか。

わかっている。わかっている。

二度と隣に並ばないのは 並べないのは

わかっているのに。


理性が 忘れろ と、繰り返す。

心だけが 忘れるな と宣う。

もう忘れたい。希望なんてもう、持ってない。

どうしようもない。もう諦めてる。

心だけが それを許さない。もういいじゃないか。許してくれ。

頭で理解しても心は抗う。

心だけが 抗って


私の気は違っていく。

日

私は 後悔しない様に、罪悪感を抱かない様に生きてきた

つもり。

あの人に対して 後悔も、罪悪も持ち合わせてはいない。

なのに、うまく笑えない。心からの笑いが絶えている。

そんな気がしている。

笑いかけても もらえていない。

そんな気がしている。

心からの笑いを 共有したいのに。掛け値無しの本心なのに。私は何処に立っているんだ?

何時になれば。

私の心は揺れる。制御できない程に、揺れる。

終わった夢を、もう一度見たいと 何度も布団に潜り込む子供の

気持ち。

アミを片手に、見失ったトンボをいつまでも追いかける子供の

気持ち。

そんな感情 もう自分には無いと思ってた。失われてしまったと思ってた。そうやって、大人になっていくのかもしれないと、思ってた。

失われない感情だったようだ。

抱いたままに、時が過ぎ去り 大人と呼ばれる年齢になっていくだけだ。

何をすれば解放されるのか。
何かすれば解放されるのか。

いったい何が解放なのか。

時間が過ぎていくのを 待とう。


私の心から、あの人が居なくなるまで 私は目を瞑ろう。

私は今夜も 見失ったトンボを追いかけ、夢の続きを求めて布団に潜り込む。

でも、寝て見る夢も起きてから見る現実も、どちらも私にとっては

黒々とした闇が広がるばかり。

それでも、もう一度夢が見たくて 私は

眼を閉じるのだ。

僅か

張り詰めながら、輝いた過去があった

切り詰めた様に、薄暗い今がある。

過去 は、束の間の永遠だった。唸りながら駆け回っていた。

今 は、ただただ脳裏を過る。朽ちりながら這いずり廻る。

未来は見えない。

一筋の光も、閉ざされた闇すら

私には 見えない。

輝いた束の間の永遠が ずっと続けば、よかった。

夢見た未来が離れない。首根っこを捕まえて、放さない。

時 よ、祝福を私に。

明日、私は あの人の前で笑えているだろうか。