市民虐殺の濡れ衣をかけられるロシア
https://tanakanews.com/220408bucha.htm
ウクライナの首都キエフ郊外の住宅街ブチャで市民が街頭や地下室などで殺され、米国側(米欧日)がそれをロシア軍の犯行と決めつけて非難している。
ウクライナ側が流した遺体の動画などからみて、ブチャで数十人以上の市民が何者かに殺されたのは事実だろうが、この殺戮の犯人が誰であるかは未確定だ。
戦闘当事者であるロシアとウクライナの両方から独立した中立な第三者組織の現地調査は行われていない。
ウクライナを傀儡としてきた米国とその傘下の欧日など米国側は、ウクライナ当局の主張を鵜呑みにして「ロシア軍の犯行だ」と決めつけている。
ロシア政府は「虐殺はウクライナ側が行ったもので、ロシアに濡れ衣を着せる歪曲話を、米国側がロシア敵視のために使っている」と言っている。
ウクライナ当局は、中立な第三者組織の現地調査を認めておらず、すでに事件発生から数日が過ぎ、遺体とその周辺の瓦礫などはウクライナ側によって片付けられて「証拠隠滅」が進み、虐殺の真犯人を公式に確定する方法が失われつつある。
ウクライナ当局がブチャの虐殺遺体の動画を「ロシアの犯行だ」と決めつけて発表し始めた4月4日、ロシアは国連安保理でブチャの事態に関する話し合いを緊急に持つべきだと繰り返し提案した。
だが、安保理の議長をつとめる英国は、ロシアの提案を却下した(英国はずっと前からウクライナのロシア敵視勢力を支援してきた)。
その後も、国連が第三者組織を作ってブチャの虐殺現場を現地調査すべきだというロシアの提案は却下され続けている。
英国など米国側が中立的な現地調査を却下したまま、一方的な「ロシア軍犯行説」が、ウクライナとその傘下の人々の主張だけをもとに流布され、米国側の政府やマスコミ権威筋がそれを鵜呑みにしてロシア敵視を喧伝し、米国側の多くの善良(間抜け)な人々がそれを軽信し、早とちりしてロシアに怒っている。
国連総会は一方的なロシア犯行説をもとに、3分の2以上の諸国の賛成によって、ロシアを人権理事会から除名する決議をしてしまった。
現地調査を却下したままウクライナ側の主張だけを鵜呑みにしてロシアを犯人扱いするのは、手続き的に国際法違反だが、そんなことは全く無視されている。
諸大国の中で唯一、現地調査せずロシアを除名することに反対した中国は正しい(イラン、シリア、ベトナム、ラオス、アルジェリアなどアフリカ7カ国、カザフスタン、ボリビア、北朝鮮など24か国が反対)。
国連安保理では今後も米英が反対するので、ブチャ虐殺現場の現地調査は行われないままだろう。
次はバイデン米大統領らが提唱する「プーチンを戦争犯罪で裁く国際法廷を作ろう」という話が具体化していくかもしれない。
東京裁判顔負けのインチキな国際法廷が作られたりして、ロシアと米国側との対立は今後もずっと続く。
米国防総省などは「ウクライナの(プロパガンダとしての)戦争はこれから何年も続く」と言い始めている。
ロシア敵視のウクライナ戦争は、一つ前の巨大歪曲話であるコロナ危機と同様、現実をひどくねじまげることで長期化させられていく。
しかし、今回のような一方的な国際法違反のロシア敵視策に乗ってくるのは、今後もずっと米国側の諸国だけであり、中国インドBRICSなど非米諸国はロシアを敵視しない。
これからは台湾をめぐる米国側と中国の対立激化も、主に米国によって扇動される。
世界が米国側と非米側に決定的に分離していく傾向がずっと続く。
地下資源の大半は非米側が握っており、米国側の諸国は貧困に陥っていく。
この新冷戦は最終的に非米側の勝ちになる。
これは米国側の中枢(米諜報界の隠れ多極主義者たち)が、覇権構造を転換するためにずっと前からやってきた策略の仕上げとなる。
▼虐殺の真犯人はウクライナ極右民兵団だろう。英米が彼らを育てた
今回虐殺があったブチャは、キエフの中心街から北西10キロ離れた、人口3.5万人の町だ。
ブチャでは2月24日のロシア軍ウクライナ侵攻開始のしばらく後から、露軍とウクライナ軍(極右民兵団のアゾフ大隊を含む)が戦闘を続けていた。
3月末にかけて露ウクライナ間の停戦交渉が進んだため、露軍はキエフ周辺から撤退することを決め、ブチャでも3月30日に露軍が完全撤退した。
露軍撤退の翌日、ブチャのペドルク市長(ウクライナ側)はロシアに対する「勝利」を宣言し(本当は露軍が自ら撤収したのだが)、戦闘で破壊され瓦礫が散らかっているブチャの街路をきれいにしていくと発表した。
ペドルク市長はそれから何日かたってから「露軍が、撤退する前に市民を虐殺していった」と言い出したが、露軍撤退翌日の3月31日の時点では、市民が殺されたとか、ブチャの街路に市民の遺体が転がっているとは全く言っていない。
露軍が撤退前に市民を虐殺したのなら、撤退翌日の3月31日の時点でブチャの街頭に市民の遺体が転がっていたはずだ、これから街路を清掃すると述べたペドルク市長の発表の中に、街頭に転がる遺体への言及があってしかるべきだったが、そのような言及は全くなかった。
言及がないのは、その時点で街頭に遺体がなかったからだ、とロシア側は言っている。
4月2日にウクライナ側が流したブチャ市街の動画にも遺体はない。
4月2日、ウクライナ内務省傘下の国家警察の部隊がブチャに進駐してきた。
国家警察の部隊は、ブチャに露軍が駐屯していた時に犯した戦争犯罪について調査したり、露軍に協力した者たちを探して取り締まったりするのが進駐の目的だった。
国家警察と一緒に、同じ内務省傘下の組織である極右民兵団(アゾフ大隊やThe territorial defence battalions)の部隊も同行した。
ブチャに進駐してきた極右民兵団の1つの部隊(Sergei Korotkihが率いるBOATSMAN BOYS)が発表した動画では、ブチャの街頭を巡回中に、民兵の一人が上官に「青い腕章をつけていない奴らを射殺して良いですか」と尋ね、了承をもらっているやり取りが収録されている。
https://www.rt.com/russia/553242-bucha-un-security-council/
ブチャの市街戦の戦地では敵味方を見分けるために、ウクライナ側の兵士や市民が青い腕章(アームバンド)をつけ、ロシア側の兵士や市民(ロシア系住民など)が白い腕章をつけていた。
露軍撤退直後の3月31日以降のブチャで、青い腕章をつけていない市民は、ウクライナ側を積極的に支持しなかった中立的な市民であり、白い腕章をつけている市民は露軍を支持していた市民だった。
露軍撤退後にブチャに進駐してきた極右民兵団は、青い腕章をつけていない、中立的もしくは親露的な市民を見つけしだい射殺していたことが、この動画からうかがえる。
https://www.rt.com/russia/553274-bucha-war-crimes-allegations/
その後4月4日になって、ウクライナ国家警察隊が、ブチャの街頭でたくさんの市民が虐殺され、手を後ろに縛られたり、拷問された後に殺された遺体もたくさんあり、露軍が撤退前に市民を殺していったに違いないという趣旨の動画を発表し始めた。
米国側のマスコミがこれ飛びつき、ウクライナ内務省の案内で記者団やテレビカメラがブチャに入って虐殺現場を(ウクライナ側の誘導に沿って)取材し、「ロシアの戦争犯罪」を世界に喧伝し始めた。
ロシア政府が国連安保理で、この事件の中立的な調査を提案したが英国などに却下された。
https://www.rt.com/russia/553242-bucha-un-security-council/
ウクライナ側が発表した動画や、記者団を案内して報道させた話の中に、露軍が駐留時に使っていた建物の地下室から、拷問された後に殺されたとみられる数人の市民の遺体が見つかったという話があるが、その遺体は白い腕章をつけていた。
白い腕章は露軍の協力者を示している。
露軍が、自分たちの協力者を拷問して殺すはずがない。
それらの遺体は、露軍撤退後にブチャに進駐してきた極右民兵団が、街頭で見つけたり、市民の住宅を順番に訪問して見つけた白い腕章をつけた市民を、建物の地下室に連行して拷問して殺したものだろう。
機敏な市民は、露軍撤退とともに自分がつけている腕章を白から青に替えただろうが、そんな機敏でない市民はうっかり白い腕章をつけたまま極右民兵に見つかってしまい、拷問され殺された。
極右民兵は、あとで露軍に犯人の濡れ衣を着せる目的を最初から持ってブチャの市民を虐殺したのではないだろう。
一般の極右民兵は、ロシア人を憎むやくざなならず者であり、親露的な市民を見つけて憂さ晴らしに拷問して殺したしだけだ。
その殺害に、露軍犯行説の濡れ衣を着せるための粉飾をしたのは、ウクライナ内務省のマスコミ担当の戦争プロパガンダ部門だろう。
殺害現場の建物の近くにあった車両の残骸に、ロシア軍を示すVのマークが描かれ、米国側のマスコミが「ここが露軍が使っていた建物であることを示しています。露軍が市民を拷問して殺したのです」と報じている。
マスコミが来る前に内務省のプロパガンダ担当がVのマークを描いた可能性がある。
彼らは遺体の白い腕章も外すべきだったが、そこまでやらなかった。
今や「ジャーナリスト」とは、ウクライナ側のプロパガンダに積極的に乗る卑劣な人々のことを指している。
ウクライナ内務省のプロパガンダ担当者が、マスコミが来る前に虐殺現場から取り去っておくべきだったものは他にもある。
それは遺体の近くに写り込んでいる、露軍がブチャ市民に配布していた緊急用の食料品が入った緑色の紙袋である。
露軍は撤退前、この緑色で星が描かれた食料袋(ランチボックス)をロシアから大量に運び込み、ブチャやその他の占領地の市民に緊急食料として配布していた。
露軍の食料を受け取りに来た市民はロシア敵視派でなく、親露か中立な人々だ。
露軍が、食料を受け取った市民を殺すことは考えにくい。
殺された人々は、露軍が撤退時に地元の親露派市民に託して置いていった大量の食料袋を受け取りに行った市民が、帰り道に「親露派狩り」をしている巡回中の極右民兵団に会ってしまい、露軍の食料袋を持っているがゆえに親露派とみなされて殺されてしまったと推測される。
露軍の食料袋の存在は、ロシア国境からキエフまでの補給路を、露軍が余裕を持って運営していたことを意味する。
米国側のマスコミは、根拠もなく「露軍は苦戦しており余裕が全くなく、キエフまでの補給路すら確保できず、燃料が足りず、兵士は飢えている」などと喧伝してきたが、こうした無根拠な報道がウソであることが、動画の中で市民の遺体の隣に写り込んでしまった食料袋から見て取れる。
「優秀なジャーナリスト」(笑糞)は、食料袋を写し込むべきでなかった。
NYタイムスなど米国側のマスコミでは「露軍が駐留していた3月10-17日ごろにブチャを上空から撮影した衛星写真には、ブチャの街路に遺体のような影が点々と写っている。4月になってブチャで見つかった虐殺遺体は、露軍が駐留していた時から街頭に転がっていた可能性が高い。露軍が虐殺の犯人だ」という記事も衛星写真つきで出回った。
ブチャの街路を撮影した衛星写真には、人の背丈ぐらいの黒い影がいくつか写っている。
しかし、4月の動画で遺体の周りに写っている大量の瓦礫や車両の残骸は、その衛星写真に全く写っていない。
きれいな街路に、人の背丈ぐらいの黒い影だけが点々と写っている。
最初に遺体だけ存在して、その後でまわりに瓦礫や残骸が積み上がったのか。
そんなことはあり得ない。
4月の動画を見ると、遺体と瓦礫が絡み合っている。
3月半ばの衛星写真に写っている黒い影は、遺体でなく何か別のものだ。
NYタイムスは、それを「遺体のように見える」と言い募って「露軍犯行説」を補強した。
彼らは「イラクの大量破壊兵器保有」をネオコンから誘導されて捏造した時から、悪意あふれる戦争犯罪組織である。
ロシア国防省によると、ウクライナ内務省の戦争プロパガンダ担当組織は、ブチャ以外のキエフ周辺のいくつかの地域(Moschun、Sumy、Konotopなど)でも、極右に市民を殺させてそれを露軍の犯行に仕立てて米国側のマスコミに喧伝させる戦争プロパガンダをやろうとした形跡がある。
https://www.rt.com/russia/553328-ukraine-staged-killings-bucha/
ウクライナ内務省に戦争プロパガンダのやり方を教えてきたのは英国の諜報機関だ。
ロシアの諜報機関は4月2日、英当局とウクライナ当局が戦争プロパガンダの手法について電話でやり取りしているのを傍受したという。
昔からウクライナでは、極右を育てているのは英諜報界だと言われていた。
極右民兵はならず者なので、捕虜になったロシア軍兵士を何人も拷問して殺し、その光景をいくつも動画にとってインターネットで公開したりしている。
ロシア政府は開戦後、ウクライナ内務省傘下の正式部隊である極右民兵が捕虜虐待の戦争犯罪を犯していると国連などで問題にしてきたが、米国側は知らんぷりだ。
しかし、これはまずいといって英当局がウクライナ当局と話し合った電話を、露当局が傍受したのだそうだ。
軽信者たちは「露当局の話なんか信用できない」と言うだろうが、私から見ると「さもありなん」である。
米国側マスコミより、RTやタスやスプートニクといった露側メディアの方が、道理の通った話を流している。
ウクライナ大統領に議会でオンライン演説させたギリシャ首相が窮地に
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/202204090000/
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は反ロシア・キャンペーンを展開、アメリカのグラミー賞授与式や国連の安全保障理事会でバーチャル演説している。
そして4月7日、ギリシャ議会でオンライン演説を行った。
ゼレンスキーを議会へ「招待」したのはキリアコス・ミツォタキス首相だ。
しかし、その際、ゼレンスキー大統領が親衛隊の中核であるアゾフ大隊(アゾフ特殊作戦分遣隊)のメンバーを伴っていた。
マリウポリ周辺には約12万人のギリシャが住んでいるが、その戦闘員もギリシャ系だという。
アテネのウクライナ大使館はアゾフ大隊がネオ・ナチだということを否定、マリウポリから戻ったギリシャの外交官マノリス・アンドルラキスもアゾフ大隊は市民を殺していないと弁護しているが、その説明が正しくないことを知る人は少なくない。
アメリカでは白人至上主義者に関する裁判でFBIの特別捜査官が2018年10月に提出した宣誓供述書で、アゾフ大隊はネオ・ナチ思想と結びつき、ナチのシンボル主義を使っていると認めている。
思想的には1920年代からOUN(ウクライナ民族主義者機構)の幹部だったステパン・バンデラの流れを汲んでいる。
この組織は1941年3月に分裂、反ロシア感情の強いメンバーがバンデラの下に集まった。
これがOUN-B。
このOUN・Bをイギリスの情報機関MI6のフィンランド支局長だったハリー・カーが雇う一方、ドイツが資金を提供し、バンデラの側近だったミコラ・レベジはクラクフにあったゲシュタポ(国家秘密警察)の訓練学校へ入っている。
第2次世界大戦の終盤からアメリカの情報機関OSSで破壊活動を指揮していたアレン・ダレスたちはナチスの幹部や協力者と接触、保護し、逃走させ始めた。
そうした中にOUN・Bのメンバーも含まれ、対ソ連戦の傭兵として訓練を受けることになる。
アゾフ大隊の母体になった右派セクターは2013年11月に創設したのはドミトロ・ヤロシュとアンドリー・ビレツキーだが、このうちヤロシュは2007年にNATOの秘密部隊ネットワークに組み込まれている。
このネットワークを動かしているのはイギリスとアメリカの情報機関である。
ゼレンスキー大統領は昨年11月2日、ヤロシュをウクライナ軍のバレリー・ザルジニー最高司令官の顧問に据えた。
マリウポリから脱出した市民は、アゾフ大隊は市民の脱出を許さず、脱出しようとした市民を銃撃、少なからぬ人が死傷していると語っている。
また市民の居住空間に入り込み、ロシア軍の攻撃を避けようとしてきたともいう。
建造物の破壊も続けている。
脱出した市民の中にはギリシャ人もいて、やはりアゾフ大隊を罵っている。
こうしたルートからもアゾフ大隊の実態はギリシャへ伝えられているわけだ。
アメリカ政府に阿ろうとしてゼレンスキーにオンライン演説させたのだろうが、国内の反発は小さくないようだ。
ウクライナのネオ・ナチ ~ロシア兵捕虜を射殺する~ 2 ~善悪を巧妙にひっくり返して見せる~
ITを戦争の「武器」として使わせる「戦争協力者」のビッグテック
ウクライナの生物兵器研究所とコロナ・ワクチン詐欺師が同じ 4 ~世界の人びとは事実を知っていく~