サッカー審判TIPS(785) 忖度?調整?辻褄合わせ? | サッカー審判KenKenのブログ

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サッカー3級審判KenKenの審判経験記

先日のシニアサッカーでの出来事。

自分たちの試合が終わって本部をやっていた。

 

白チームvs青チーム

白のMFから前方に斜めのロブが入る。

青のDFが戻りながらトラップしようと試みた。(ように見えた)

するとボールはGKの方向に転がり、GKがキャッチ。

 

本部の仲間と「これはバックパスにならないね」と話していたところ笛が鳴り、主審が駆け寄ってきた。

「あれれ、間接FK取るのか~。厳しいなぁ」と本部内での会話。

 

すると、主審がボールを置く位置を修正。

なんとペナルティアークの中、つまりペナルティエリアの外に置いたのだ。

え?ということはキャッチしたのはペナルティエリアの外?

 

でも確かにエリア内でキャッチしたよね。

もしかして主審の裁量で「バックパスのキャッチとするには厳しすぎるから代わりにゴールから少し遠くしてあげる」なんて調整をしたのではないだろうね。

 

結局エリアの外からFKを蹴らせ、シュートが枠をはずれてゴールキックでの再開となった。

 

この例でもそうなのかどうかわからないが、審判が「あの判定は厳しかったから今度は少し軽くしよう」とか「判定が厳しすぎたから距離を遠くしよう」などの勝手な調整を入れてはいけない。

 

判定は一貫すべきであり、厳しすぎたと思ってもその基準で一試合を通さなければ途中で選手の不満が溜まってくる。

逆に甘かった、と思って次も同様に甘くすると「この程度の反則は取らないんだ」と試合が荒れてくる。

 

この例で、もし主審が笛を吹いたあとで「あ、バックパスを取ったのは間違いだったな」と思ったら、「ゴメン!今のはバックパスではありません!」と両チームに叫んでGKの目の前にボールドロップで再開した方がよかった。

 

客観的に見て「あれはバックパスではないな」と思ったのだから訂正しても相手チームから文句は出なかっただろう。