サッカー審判TIPS(696) 試合中にSNS投稿? | サッカー審判KenKenのブログ

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サッカー審判TIPS(696)
試合中にSNS投稿?

フランスリーグ、マルセイユのストライカー「悪童」バロテッリが面白いことをやってくれた。
得点後のゴールパフォーマンスとしてスマホで写真を撮りアップロードしたというのだ。

2018年3月3日のサンテティエンヌ戦でコーナーキックからバイシクルキック(らしい)で先制点
を決めたあと、ゴール裏のカメラマンから預かってもらっていたスマホを受け取り、集まってきた
チームメイトたちと喜ぶ様子をインスタグラムにアップしたそうだ。

わずか9秒ほどの動画であり、ぶれてはいるものの写っている選手を認識できるものだ。
よくもまあこんなことを思いつき、そして実行できたものだ。
ゴール裏にスマホを預けておいてもゴールできなければ無駄になる。
よほど得点を取る自信があったのだろう。

もし私が主審を務めていたらどうしただろう。
プレーに戻るのが遅れ、ゲームの進行に支障をきたすようだったらもちろん警告対象だ。
得点の喜びをあらわすのはかまわないが、それが過度にならないようにとも言われている。
スマホで撮影してインスタにアップすることが喜びの過度な表現か判断が難しいところだろう。
ほんの10秒ほどの撮影であれば(それをアップする時間を含めても20秒ほどだろうか)、
時間の浪費とせず見逃しても良いし、浪費した時間は短いもののおふざけと判断すれば
サッカーに対してのリスペクトを欠く行為として警告すればよい。
撮影したらアップロードは駆け寄ってきたベンチの選手に頼み早くプレーに戻るという手もある。

浦和や広島がよく行なっているパフォーマンスも、浪費時間という意味ではあまり変わらない。
おふざけと取るか、ファンサービス(プロはお客を楽しませてなんぼだから)と取るか、そのときの
程度問題かと思う。不快に思う人がいなければ(ゴールされた側にとっては何をやられても不快だろうが)
ある程度のエンタテインメントも許されるのかなとも言える。
審判も選手も含めてコモンセンスが試される出来事だと考えさせられた。