サッカー審判TIPS(695) 壁からの飛び出し | サッカー審判KenKenのブログ

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サッカー審判TIPS(695)
壁からの飛び出し

先日の自チームのリーグ戦でのこと。
人工芝にペイントされた複数のラインが見づらく、味方のキーパーがペナルティエリアのラインを間違えて
しまい、ボールを持ったままライン外まで出てしまった。
そのため、ペナルティエリアのすぐ外での直接FK。大ピンチ。多くの選手が壁に入る。
笛の合図で蹴られたボールはキッカーから見て壁の右上を越えてゴールの枠に飛ぶ。
「やられた!」と思った瞬間、キーパーが横っ飛びでボールをはじき出すファインプレー。
コーナーキックに逃げた。

そのとき、壁の中にいた(はずの)選手にイエローカード。どうやら早い飛び出しがあったらしい。
ボールが飛んだ方向(壁の右上)に立っていた選手ではなかったのでシュートへの影響は無かったし
相手選手からのアピールも無かったのでカードの提示だけで、フリーキックのやり直しとはならなかった。

もし、飛び出しがキックに影響を与えたと判断され、やり直しを命ぜられていたらキーパーのファインプレーは
幻となり、キッカーにとっては一回練習をさせてもらえたことになる。
そしてチームとしては警告をもらった上に失点のピンチが続くことになる。

私の審判経験でも壁の飛び出しで警告を出したことは何度かあった。
そして飛び出した選手に当たった場合はもちろん、当たらないまでもキッカーにプレッシャーをかけてキックに
影響を与えたとみなし、ほとんどの場合キックのやり直しをさせていたと思う。

壁が飛び出しても何が何でもやり直しをさせなければいけないと思いこんでいたかもしれない。