サッカー審判TIPS(658) プロの影響? | サッカー審判KenKenのブログ

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サッカー審判TIPS(658)
プロの影響?

入院などあり、しばらく審判活動から遠ざかっていたが久しぶりに地元の少年団の試合に参加。
練習試合を吹かせてもらうことにした。
見学していると、GKが安全にボールをキャッチするためにDFが相手競技者をブロックする場面があった。
コーチ仲間に「相手の進路を邪魔して身体的接触があったら直接FKかい?」と尋ねてみた。
「あの程度の接触は取らないですね」とのコメント。
「最近はJでもあれくらいのケースはよく見るし」
「スローインにしてもプロでもいい加減なことが多いし、オブストラクションもいちいち細かく取ってたらスムーズ
な試合進行ができないし」

ルール上はボールがプレーイングディスタンス(自分がプレーできる範囲)にない場合は相手の進行を妨げては
いけない。最近はオブストラクトすると言わずインピードするというんだよね。
obstruct 塞ぐ、妨害する、impede 遅らせる、邪魔する

ある程度の反則(スレスレのプレー)は仕方がない、そういう守備をはねのけてボールを奪う、前へ進むことを
推奨しなければならない。そうでないとひ弱な選手ばかり育ってしまう。
ということで、ファウルがあっても少し見届けてから笛を吹くかそのまま流すのかを決めるようにしようということ
を意識することが必要なのだろう。
あまり細かく笛を吹かず、様子を見るということだね。

しかし私の主審の番が回ってきたときにはボールの奪い合いでシャツをつかむDFがいたので早速笛を吹かせて
いただいた。
多少シャツをつかまれようが腕をつかまれようが、それが見えたからといって鬼の首を取ったかのように笛を吹く
のは確かに見苦しい。
「シャツつかまないでやろうね」と声をかけて次の様子を見るというのもありかと思う。
周りの選手にも「この主審は見えてるし今度やったら取られるかもしれない」という抑制にもなる。

いずれにしても基本的には度を越して細かく取らない、ただユルユルの主審と思われないよう抑制のメッセージ
は出す。そのバランスが問題なのだろう。