サッカー審判TIPS(656) 得点取り消しが3回@クラブW杯準決勝 | サッカー審判KenKenのブログ

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サッカー審判TIPS(656)
得点取り消しが3回@クラブW杯準決勝

クラブW杯準決勝、開催国代表アルジャジーラvs欧州代表レアルマドリーの試合はいくつもの得点が取り
消され、変わった意味でおもしろかった。

立ち上がりから攻勢をしかけるレアル。
アルジャジーラDF陣は寄せが甘いため枠内に何本ものシュートが放たれる。
しかしゴールキーパーが連発する神がかったセーブのため1点が遠く、試合は0-0のまま。
ただ「いつかは入るだろう」という気持ちと、「このゴールキーパーの神セーブをもっと見たい」という気持ちが
入り混じりなんとも複雑な気分。

そしてついにベンゼマのヘディングシュートが決まる。(写真1)
イメージ 1

しかし笛。リプレイを見るとロナウドがDFの背中を両手で押した場面が。
DFこのときだけ軽く押されて簡単に倒れる。ヘナチョコ!

その後、イスコからのクロスにカゼミーロのヘディング、決まった!
またも笛。VARで確認。ベンゼマのオフサイドで得点取り消し。
イメージ 2
これもリプレイで見るとクロスが上がった瞬間たしかにベンゼマはオフサイドポジションにいた。(写真2)
しかし実際にプレーしたのはベンゼマより前(ボール寄り)にいたカゼミーロであり、ベンゼマのオフサイドを
取るのは納得できない。
たぶんオフサイドポジションにいるベンゼマがDFに対して影響を与えたと判断したのでオフサイドとしたのかも
しれない。
が、そのDFがベンゼマをマークするためカゼミーロのシュートに寄せられなかったとは言えないだろう。
VARで見直したとしてもこのジャッジには不可解な感が残る。

そして後半、アルジャジーラのカウンター。
見事にはまって2点目か!と思ったらオフサイド。
これもリプレイで見るとほんのわずか前に出ている。これは正しい判定だ。(写真3)
イメージ 3
VARによる判定は正しく納得できるものである(はず)だが、運用がぎこちないとしらけてしまう。
個人的には人が判定するプレーなのだから機械の使用はあまり歓迎しない。
疑惑の判定も含めてサッカー。という私は古い人間だろうか。

そもそもトップリーグ以外の草の根サッカーではそんな設備は用意できないものね。