サッカー審判TIPS(654)
VARの適用
日本代表とブラジル代表の親善試合で日本のDFによるペナルティエリア内の反則を反則直後ではなく、ワン
プレーもツープレーもの後でビデオ判定によってPKと判断されたという「事件」があった。
ブラジルの選手たちから強いアピールがあったわけでもなく、コーナーキック後のプレーがこのまま続いていくの
かと思っていたところでのビデオ判定には違和感を覚えた。
たぶんあのまま流していても特に試合が荒れることもなく進んでいたことだろう。
フランス人の主審が、日本代表はこの試合でVAR初体験だからどこかで使ってやろう、と秘かに考えていたの
ではと一度は勘繰ってしまった。
しかし、リプレーで見てみるとDFのY選手は相手選手のシャツをつかみ抱きかかえるようにして倒している。
相撲なら決まり手は上手投げというところか。
確かにこれはひどい。倒された選手もよく抗議をしなかったものだ。格下相手なので余裕なのか…?
コーナーキックの競り合いですべての争点に目を配り、判定することは難しい。
今回は主審が気づかなかったので副審から連絡が行ってビデオ判定になったのかもしれない。
それにしても日本代表はよく相手のシャツを引っ張っていた。
リプレーを見ると日本の得点シーンでもヘディングシュートを決めた選手がその瞬間左手で相手DFのシャツを
引っ張っていたし。
ドリブルで突破するブラジル選手のシャツはそのたびに伸びている。
こうでもしないと対抗できないとは、やはり力の差がまだまだあるということだ。
何年か前に「手の不正な使用を許すな」という標語があった。昨日の試合は手の不正な使用が目立った試合
でもあった。