サッカー審判TIPS(615)
監督のメモ
月曜深夜のマンフト(フジTV系列)を見ていた。
バイエルンミュンヘンの試合でグアルディオラ監督がスローインのためベンチ前に来た主将のラーム選手にメモを手渡した。
画面にしっかり捉えられており、さらに試合後のラーム選手のインタビューでも、試合中のメモが監督の考えをよく理解できたのでありがたかった、のようなコメントをしていた。
これっていいのか?
確かに大声で指示をしたりボードを掲げて何か言ったりしたら味方だけでなく相手選手にも指示が伝わってしまう。だからメモを手渡すというのは相手に監督の指示を知られることなく伝える良い方法に思える。
競技規則には監督は選手に指示を与える場合は口頭でなければならないとは書いていない。
でもメモを渡すのは良いのか?
耳の不自由な選手の場合はそのような配慮も必要だろう。
しかし選出を書いたメモは試合を行なうための用具とは無関係。
選手は試合を行なうための用具以外を身に付けたはいけないし、ということはメモを手に持ってプレーするのも認められることではない。
試験時のカンニングペーパーみたいのものだ。
しかしサッカーが試験と違うのは外部から指示を与えられることが許されているということ。
だから、私としては監督の指示を忘れないように手のひらに書いておくとかシャツの袖にメモっておくくらいは認めても良いとは思う。が、カンニングペーパーを見ながらプレーするとか、ましてや「よし、わかったからこの紙は不要だ」と渡された紙をグランドにポイしたりするのはどう見ても「反スポーツマン的行為」だと思う。