サッカー審判TIPS(613)
オフサイドの新解釈
オフサイドについての新解釈は、私が言葉にするとしたら「相手競技者がオフサイドポジションにいる選手へのパスをカットしようとして成功しなかった場合にはオフサイドが消える」ということだと思っていた。
縦パスがDFが出した足に当たりオフサイドポジションの選手に渡る。
ベンチや選手から「当たったからオフサイドじゃねーぞー」と声がかかる。
こんな風景はよく見かける。
実際、私も中学生の試合を吹いていた時に縦パスのパサーの前でDFが出した足に当たったボールがオフサイドポジションの選手に渡ったシーンに出くわした。
副審が旗を上げてくれたのだが、旗を下ろせのゼスチャーをした。
ハーフタイムに「あれはDFの足に当たったからオフサイド取りませんでした」と話した。「あ、そうか」と言ってくれたがこれは実は間違い。
以下は私の解釈。
パスの出し手のすぐそばで出した足に当たった場合は今まで通りオフサイドとして良い。
ふわっとしたロングパスやスルーパスをカットしようとしてスライディングしたりジャンプヘッドしたりした場合、つまりどちらかというと出し手よりも受け手に近いところでのカットを狙った場合が新解釈の対象になるのではないかと考える。
そしてこのパスカットのトライアルでボールに触れた場合、触れたけれどオフサイドポジションにいた選手に渡ってしまった場合に「オフサイドと判定しない」ということにするのだと思う。
本日の自チームの試合でまさにそれがあった。
我がチームの右サイドバックの裏にいた相手選手(オフサイドポジション)に浮き球のパスが出た。
サイドバックの選手がジャンプしてカットしようとしたが頭にかすって相手選手に渡った。
旗が上がり、笛が鳴った。
「あれ?」頭をかすったのでオフサイドは消えるぞ、とベンチから見ていた私は思った。
ただ、チームとしてはラッキーなこと。
これ、サイドバックの選手が触れなかったのであればオフサイドを取っても良かった。
しかし頭に触れてしまったので、旗が上がっても主審は「下ろせ」の指示をすべきだった。
試合後に相手チームの選手と話す機会があったが、「あー、あれオフサイドじゃないよね」「やっぱりそうだよね」と意見が一致。
今後自分が笛を吹く際には気をつけよう。