サッカー審判TIPS(612)
反スポーツ的行為?
ラグビー日本代表が歴史的勝利を収めて話題になっている。
そしてその中でもフルバックの五郎丸選手がその正確なキックと独特のパフォーマンスで人気となっている。(あれはパフォーマンスではなく、キックの前の儀式だが)
その特徴あるキック前の一連の動作は真似してみたくなるものだ。
もちろん、彼は平常心で正確なキックを蹴るためにルーチンと呼ばれる一連の動作を何百回も繰り返して練習し自分のものにしている。
形だけ真似をしても同じようなキックができるわけではない。
サッカーの試合でフリーキックやコーナーキックの際にあの動作やポーズを真似するのはどうだろう。
それがキッカーの気持ちを落ち着け、頭に描いたようなキックができるのならば良いがそんなはずもない。
受けを狙ったそれこそパフォーマンスである。
練習でならともかく試合でそんなポーズなど必要ない。常識ある社会人ならば試合中にはやらないだろう。
だが、子供はそうではない。
私が主審をした少年団の大会でハーフウェーライン近くからのFKを蹴る前に五郎丸のポーズを取った選手がいた。
「あ、こいつふざけてるな」とは思ったものの、キックの予備動作にそれほど時間をかけていたわけではなかったのでそのまま何も言わずに蹴らせた。
思うにこれは「ふざけている」と第三者に思われた時点で反スポーツ的行為ではないだろうか。
ふざけているにもいろいろあるが、サッカーの試合に関係の無い、そんなポーズを取ることの意味があるとは思えない行為、これはやはり反スポであったと思う。
子供たちに真剣に試合に向かわせるためにもふざけた態度で臨む選手には警告をするべきだったのではと反省している。
※個人的にはサンフレッチェ広島の選手が得点後に行なうパフォーマンスも気に入らない。
(サンフレッチェサポーターには申し訳ないが)
過度な喜びの表現は注意して早く次のプレー(キックオフ)に向かわせるよう審判団が促すべきだ。
最近では広島でも浦和でも見かけなくなったので良かったと思う(私が見てないだけ?)