アンダーシャツ事件
先週の土曜日に中学生の公式戦の副審を担当した。
試合前の用具チェック。
片方のチームは水色と白の縦じま。2つの色の割合は半々かな。
型通り選手証チェックとすね当ての確認をしているところで主審から指摘。
全員が白のアンダーシャツを着ていた。
これを脱ぐようにとのことだ。アンダーシャツの色が半そでの部分と一致していないという理由。
しかし2つの色がシマシマになっているユニフォームの場合はどう判断したら良いのだろう。
答えは、上に着る半そでの色の延長がアンダーシャツの色となるということだ。
複数色のユニフォームだったら袖の部分に何色が使われているかが判断基準。
だから右が赤で左が青というユニフォーム(たとえばFC東京)の場合は右袖が赤、左袖が青のアンダーシャツを着なければならない。特注品だ。

今回の中学生は袖の上側の部分が水色だった。下半分が白だった(ように思う )。
ということは、水色のアンダーを着るのが自然だということ。
アンダーシャツの袖の上半分が水色で下半分が白なんていう商品は売ってないだろうからね。
で、選手たちは一斉にベンチに戻りアンダーシャツを脱いできた。
試合が始まり、しばらくしたら主審が一人の選手にベンチ方向を指差して何か言った。
ベンチはKenKenの後ろ(アウェー側)。
その選手はどうやらアンダーシャツを脱がずに半そでのところまでたくし上げていたらしい。
それが下がってきて主審に見つかったというわけだ。
選手はユニフォームとアンダーシャツを一緒に脱ぎながら急いでベンチまで走ってきて控え選手にアンダーシャツを投げて渡した。
そしてその選手はピッチに戻ってプレーが再開された。
ハーフタイムに主審から、「あれは退場にすべきだった」と反省の弁。
「こちらも試合前に見落としていたから」という負い目があったからだろうか、厳しい対処をためらったのかもしれない。
つまり、「ピッチ内でシャツを脱いだことで警告」、「主審の許可を得ず入場したことでもう一度警告」となるのだ。
ピッチから出ることについては主審が了解しているので良いのだが、主審に入場許可を求めるセレモニーをせずに入ってしまったことはまずいということだ。(アンダーシャツを脱いだところは見えているので用具の修正がなされたことは明白ではある。だから主審による用具確認はしなくても合図をして手招きをしてもらうというセレモニーだけはするべきなのだ)
私も目の前のベンチでのやり取りであったにもかかわらず、そのような視点が欠落していたことに反省。
この場合の正しい処理は、
(1)主審が用具を正すように選手に指示
(2)選手を出してからプレー再開
(3)選手はベンチに戻ってから着替える
(4)次のアウトオブプレーで主審の入場許可を得てから入れる
ピッチの中から手袋を脱いでベンチに投げるのとは重みが違う。
今後は十分気をつけよう。