サッカー審判TIPS(205) 主審の交代 | サッカー審判KenKenのブログ

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主審の交代


先週土曜日(2008年7月27日)、等々力競技場で行なわれた川崎フロンターレvs名古屋グランパスの試合での出来事。
私はテレビで観戦していた。
ちょっと他のチャンネルを見ている間に審判が変わっていた。
あれ?主審の頭に白いものが…。

ニュースによると、主審を務めていた柏原主審が後半足の故障のため退き、第一副審を務めていた廣島副審が主審を務めたのだ。
そうか、廣島さんだったのか。
普段副審ばかりされているので主審をする姿はまったくイメージできなかったのだが、キビキビとしたジャッジをしていて安心して見ていられた。


主審の負傷による交代は2つの方法がある。
第一副審が主審を務め、第4の審判が副審に入るケース。
そして第4の審判が主審を務めるケース。

どちらにするかは事前の打合せで決めることになる。

しかし国際試合の審判は主審と副審の分業が進んでおり、副審のみを担当する「国際副審」という資格がある。
国際副審は当然副審の資格だから、主審のアクシデントの場合でも主審を務めることはしない。
第4の審判が主審に代わって笛を吹くのだ。

5月のキリンカップで審判を務めるために来日したポルトガルの4人の審判団も、主審2人、副審2人の組み合わせで、副審2人は3試合とも副審を務めた。
(国際副審も国内の試合では笛も吹くのかもしれないが、そのあたりはよくわからない)

個人的には、試合中に主審にアクシデントがあったとして、それまで体を動かしていない第4の審判が急にグランドでトップスピードでジャッジをするのはきついのではないかと思っていた。
試合中にダッシュを繰り返し身体が暖まっている副審が引き続きピッチ内を走るのが良いようにも思うのだがどうだろう?と。

しかし、ここまで書いて気付いたのだが、副審の方が自分の意思でダッシュできない、つまりオフサイドラインに合わせて右に左に、前に後ろに動かされる立場にあり、ウォーミングアップなしでいきなり走らされるのは却って危ないのではないだろうか、と。

やはり第4の審判が主審と代わるのが理に適っているのだろう。