サッカー審判TIPS(198)
OB戦で吹く
日曜日は大学サッカー部のOB戦があった。
現役vsOBの練習試合を何本かやったあと皆で大宴会をするという催し。
試合では突っ込みどころ満載だったので書いてみる。
まず、副審用のフラッグがない。
下級生が審判を担当するのだが、副審のフラッグはビブスを使おうとしていた。
そこでKenKenが持参のフラッグを「おい、これを使いな」と差し出す。
前回のOB戦でもフラッグが用意されてなかったので、念のために持ってきたのだ。
大学のサッカー部がフラッグ持ってねーのかよ。(サッカー部の名誉のために名を秘すが…)
そして、
主審がセンターサークルから動かない。
副審がゴールラインまでの走り込みをしない。
オフサイドラインのキープができない。
というかやろうとしていない。
KenKen、思わず「副審、走れよー」と怒鳴る。
自分は15分を2本半やったところで「きょうはもういいや」と上がることにした。
そして持参の審判服を着て主審をやらせてもらうことにした。
「主審はこうやるのだという見本を見せてやる」という気概を持って笛を吹いた。
意識したのは争点の近くまで走ること。
近くで見られて笛を吹かれたら文句は言えまい。
部員、OB、女子マネ総勢100人近くが見ている中で試合をコントロールするのは楽しい。
ジャージを引っ張っている場面が何度かあった。
笛を吹くと、(あれ、これくらいいつも取られないのに)という顔をする。
大学のリーグ戦はどういう人が笛を吹いているのかわからないが、反則は反則だよ。
「シャツ引っ張っているんだから文句言わない!」と一喝。
ゴールキックを逆サイドのサイドバックに蹴る。
ペナルティエリアを出る前にトラップ。もちろん笛。
試合中、「主審、今時間は何分ですか」と聞いてきた選手がいた。
練習試合だからといってお手軽だなーと思いつつ、まぁあんまりつっけんどんにしても可哀そうと思い、「あと8分」と答える。
そしたら「あと1分経ったら教えてください」ときたよ。
言葉は丁寧だけど、それは審判に依頼することじゃないだろ。
「自分でベンチに聞きな」と返答。
「あちゃー、厳しい審判だなー」という声が聞こえた。
お気軽な気持ちでいい加減にやっていたら怪我するぜ。
さて、後輩たちは主審を買って出たOBの行動に何か感じてもらえただろうか。
(無理だろうなー。私だって学生時代、審判に対する意識って非常に薄かったしルールブックも見たことなかったし…)