サッカー審判TIPS(154) 警告はいつまで出せる? | サッカー審判KenKenのブログ

サッカー審判KenKenのブログ

サッカー3級審判KenKenの審判経験記

サッカー審判TIPS(154)

警告はいつまで出せる?

主審が警告や退場を宣告するのは試合中だけ、と思っている人が意外と多い。
我がチームの選手にも「試合が終わった後でもカードが出せるんだ…」と言っているヤツがいるくらいだから、自分でプレー経験のない観客はなおさらだろう。

プレシーズンマッチとしてゼロックススーパーカップが鹿島vs広島という組み合わせで行なわれたが、主審の判定がヘンだということで話題になった。
数々の不可解な判定に対して敗れた鹿島の選手がPK戦終了後に主審を取り囲んで文句を言った場面がテレビ画面に映し出されていた。
ここで鹿島の選手にイエローカード、レッドカードが出されたのだ。

主審は試合開始前に選手がピッチに入場するところから、試合が終わってピッチを去るまでゲームをコントロールする役割がある。もちろんハーフタイムのインターバルも含む。
この間はイエローカード、レッドカードを提示して警告、退場の処分を行なうことができるのだ。


試合前の整列や握手の時にガンを飛ばす程度ならば警告は難しいが、口汚く罵ったりど突いたり唾を吐いたりしたら即退場願おう。
試合終了後でも整列したときとかベンチに向かって歩いているときにチャージしたり手を出したりということが考えられる。
双方の選手がピッチを去るまでは主審はさっさと帰ったりしないようにしよう。

もし、ピッチを離れたあとで何かトラブルがあった場合はどうするか。

例えばロッカールームで乱闘。例えば帰りの駅への道で殴りあい。
これはもう審判の権限を越えてしまっている。

「審判報告書」のその他報告事項に起こった出来事を客観的に記述しておく。
大会本部や役員がそれを見て処分を検討することになる。

私は今までそのような目にあったことはないが、審判報告書に「礼!と言ったのに無視して礼をしない選手が何人もいた」とわけわかんない報告事項を書いたことがある。
処分に値することではないが、態度が悪かったということを言わずにはいられなかったということだ。