サッカー審判TIPS(152) キックオフ今昔 | サッカー審判KenKenのブログ

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キックオフ今昔
(「今」「昔」が何回出てきたかな?)


試合はセンタースポットからボールが移動した時点でキックオフとなり時計が動き始める。
昔はボールがひと転がりしなければキックオフにならなかったが今は少しでも動けばよい。

少しでも動けばよいということなのだが、今でも昔でもボールが前方に動くことが重要。
うしろに蹴ってパスするのはやり直しだ。
真横に蹴るのはよくありがちだが、ボールは少しでも前に動かなければならない。これもやり直しだ。
ところが上方に動いた場合は良いのだ。つま先をボールの下に差し込み、上に浮かせ、それを隣の味方がトラップしてパスをする。これでもキックオフ成立だ。

そしてキックオフのボールは昔も今も続けて触れることができない。

だからセンターサークルに通常は2人のプレーヤーが入る。
一人が動かし、一人が別な味方にパスをする。これがよく行なわれるキックオフの姿だ。
もちろん、キックオフのボールを斜め前に蹴ってハーフウェーラインのうしろから走り込む味方にパスするという場合、および直接ゴールを狙う場合にはセンターサークル内には一人いればよい。

直接ゴールを狙い、ゴールに入ればもちろん得点である。

昔はキックオフシュートは誰かに触れなければ得点を認められなかった。
つまり間接フリーキックと同じ扱いだったのだ。
相手ゴールキーパーがキャッチしようとして手をかすって入ればゴール。キーパーがキャッチできないような素晴らしいロングシュートが決まっても触れてなければノーゴールだったのだ。
もちろん、今は直接入っても文句なしに得点である。

次に「センターサークルに何人入れるか?」だが、答えは『11人』だ。
キックオフしたあとラグビーのモールのように全員でボールの周りに人垣を作ってゴール前まで持っていくことも可能かもしれない。

可能か?
いや、この場合モールの端のほうにいる選手は自分のプレーイングディスタンスにボールが無いのに相手選手の接近を妨害することになるので「オブストラクション」の反則となり、相手方の間接フリーキックとなる。

キックオフのときに3人目のプレーヤーが入ろうとするのを制止する主審を見たことがあるが、それは正しくない。3人でも4人でも入るのは自由だ。