サッカー審判TIPS(130)
得点後の喜び
昔は、ゴールしたあと、ゴール裏の看板を跳び越してサポーター席に駆け寄り警告をくらう選手が多かった。
今のルールブックを見ると、「得点の喜びでフェンスを跳び越すこと自体は警告対象ではない」と記述されている。
そういえばJリーグでも看板を飛び越しても警告をされなくなった。
ただし、いつまで経ってもピッチに戻ってこなければ過度の時間の浪費ということで警告される。
また、複数の選手が振り付けによる踊りを披露したり何らかのパフォーマンスを行なうこともそれが時間を浪費したり、見苦しいものであるような場合は主審、副審とも早急にピッチに戻るように、またキックオフに向かうように声をかける必要がある。
シャツを脱ぐ行為は昔も今も警告対象だ。
理由は「見苦しい」から。
水泳ではないのだから上半身裸になる必要はない。
シャツをたくし上げる程度であれば警告する必要はない。シャツを脱ぐ、めくって頭の上にかぶる、めくって頭の後ろまでひっかける、などはいけない。
ただし、めくって乳首の上あたりでシャツを手に持っているという程度であれば許される。
けれどもアンダーシャツに書いたメッセージを観客やカメラに見せたり、という行為は警告だ。
メッセージを見せることはサッカーの競技になんら関係のないことだからだ。
日本の選手はあまりやらないが…。
得点後でなくても、例えば選手交代で反対側のタッチラインから交代選手が出る場合にユニフォームを脱ぐことがある。ピッチ内の味方も「脱げ脱げ」と指示する。
これも、「見苦しい」という理由で脱ぐ必要はない。
プレーの邪魔にならないようにこっそりと戻ってくることで構わない。
旗や覆面を隠し持って(パンツの中やストッキングの中)、ゴール後にそれをかぶったり振り回したりするケースもあるが、そういうことをやる常習犯の選手に対しては試合前のチェックでストッキングを降ろさせてみたりすることも必要かもしれない。
ま、我々アマチュアではそんなことはなかろうけれど。