サッカー審判TIPS(117) 練習試合といえども… | サッカー審判KenKenのブログ

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練習試合といえども…


1月6日(日)は我がチームの蹴り初め。

都リーグ4部のチーム1つと、我がチームを紅白に分けての3チーム総当り。
審判も練習のため、普段なかなかやらない人にやってもらう。
私はでしゃばらないつもりだったのだが、全部で25分×5本だったので1本ほど主審をやらせてもらった。

まぁ、練習試合だったので副審のオフサイド見逃しも、選手の陰で見えなかったハンドの見逃しも、そしてペナルティエリアで倒れたプレーの見逃しも、まぁ細かいこと言いっこなしね、という感じで真剣ななかにもほのぼのとして試合が進んだ。

特に荒れたプレーも無く、若くてちょっとあぶなそうな雰囲気のにーちゃんもいたが、平和に試合は進行していった。

すると相手チームの選手にピアスをしているヤツがいることに気づいた。

いつもの公式戦だと、ユニフォームが揃ってなかったりストッキングを下ろしていたり、シャツが出ていたりするのにもいちいちうるさく指摘をするのだが、空気を読むのが得意な私としては果たしてここでこの男に「ピアスはずしてこい」と言おうかどうしようか迷ってしまった。

各自が真剣に、でも和気藹々と試合しているときに厳格にルールを適用して空気の読めないやつと思われるのも嫌だし、それにピアスしてても接触プレーもないし、まいっかー。

などと考えているうちにその25分は終わってしまった。

こういうシチュエーションだとなかなか指摘できないね。へんに厳しくすると浮いてしまうし。

かといって万が一のこと(相手選手にケガをさせること)を考えたり、あるいは彼はルールを知らないのかもしれないので教えてやるという意味も含めて本当はちゃんと試合中にプレーを止めてピアスをはずさせなければいけなかったのだろう。
まだまだルールを都合のいいように目をつぶっているところがあるな。


■本来どうすべきであったか
 皆さんも練習試合をすることは多いと思いますし、その審判をすることもあるでしょう。
 やはり最初にちゃんと言うべきですね。
 言う機会を作ることが必要だと思います。
 つまり、練習試合であってもその日の一番最初のハーフには公式戦と同じ儀式をやるのです。
 タッチラインに並ばせて用具チェックをする。
 もちろん練習試合だからユニフォームが全員まったく同じでなくていいのです。
 でもそのときに、不備を指摘したうえで「だけども本日は練習試合なのでこれで開始します。
 いいですね」と双方のキャプテンに宣言しておく。
 これだけでルール遵守の雰囲気は作れると思う。

 そしてこのときにピアス君がみつかれば、「公式戦だとまずいよ。きょうは練習試合だけど一応
 はずしてね」と言えばスムーズにはずさせることができる。

 だから練習試合でもいつの間にか始めるのではなく、公式戦と同じようにセレモニーをやって
 それからキックオフするようにしよう。
 
 お互いのルール勉強、そして安全のため。