サッカー審判TIPS(114)
天皇杯決勝を観戦
いつも当ブログを読んでいただきありがとうございます。今年もよろしくお願いいたします。
さて元日は、この10年ほど国立競技場で過ごしている。
今年も10時30分からの女子決勝を観戦するため午前10時から寒空の中、鹿島アントラーズの勝利を見届けるまで6時間サッカーに浸っていた。
さすが国内最高峰の(はずの)試合を裁くだけあって審判の動きには無駄も疑問もなかった。
女子の試合は女性審判団4人で裁かれた。
ベレーザvsペルーレは澤、荒川という2人の役者が点を取り、ベレーザが優勝。
オフサイドポジションにいた選手にボールが出ても、その選手を追い越していく2列目の選手がいた場合にオフサイドを取らずに流していく場面が女子も男子も見られた。
高校サッカー開幕戦の三鷹高校のゴールにも、2列目から飛び出した選手がオフサイドポジションでボールを受けようとした選手がボールに触れる前にかっさらってドリブルしシュートを放ち、そのこぼれ球を決めたものがあった。
こういうシーンを見せられてしまうと、「オフサイドだ」と思って反射的に旗を上げることは十分に気を付けなければならないということがあらためて認識される。
ただし、Wait & See を適用するのが良いのかどうか疑問に思えたシーンがあった。
天皇杯決勝前半、ハーフウェーライン付近で広島の選手が鹿島の選手にタックルを受けて倒され、ボールが鹿島の選手に渡った。その直後広島の別な選手(ストヤノフだったかな?)が鹿島の選手に激しいタックルを見舞った。
そのタックルに対して鹿島の選手達が詰め寄り、GKの曽ヶ端までもが走り寄ってくるという緊迫した雰囲気になるという場面があった。報復にはイエローカードが出されたが。
ファウルだ!と思ったらアドバンテージが可能かどうか判断するのはスムーズランニングのために重要なことである。ただし、報復がありそうかどうかも検討しておかねばならない。
荒っぽい選手がいるのかどうか。
プレー中にいざこざが起こっていないか。
アドバンテージを上手に適用するのは難しい。
さて、鹿島・広島戦でもう一つ、「気をつけなければ」と思ったことがあった。
前半、鹿島のスローイン。
なかなか投げない選手に対して「遅延行為」ということで警告が出された。
自分の頭のなかで「あ、広島のスローイン」と一瞬思ってしまった。
これはアウトオブプレーでの警告なので再開は鹿島のスローインからなのだ。
スローインが正しく行なわれなかったわけではないので再開方法に気をつけなければならない。
漫然と審判をしていると間違えることがあり、選手が間違えた場合でも指摘できなくなってしまう。
集中、集中。