サッカー審判TIPS(110)
もっと動こう
12月15日の5年生大会。
3級のワッペンを付けた主審が笛を吹いている。
しかし、こいつがぜんぜん動かない。
センターサークルから出ない、
ということはないのだが、ゴール前にボールがあるのに中央付近にいる。
ただ、対角線審判法は知っているようで斜めに移動はしている。
しかしその対角線も中央付近に偏ったごく短い対角線。
そして律儀に対角線から外れることがない。
時と場合によっては対角線からはずれてボールに寄らなければならないこともある。
そうすることによってよりよい位置からジャッジができるのだから。
この人はより近いところで正しいジャッジをできるようにしようという気持ちが無かったのかしら。
周りで見ている我々コーチ陣はフラストレーションが溜まる溜まる。
「動けよー」「本当に3級かよ」「そんなところから見えるのかぁ」
主審には聞こえないが副審には聞こえていただろう。
だが後半になってもパフォーマンスは変わらない。
明らかなミスジャッジもあった。
でも結果的にミスでないジャッジであっても遠くから笛を吹かれたのでは納得感が薄い。
これを逆に言うと、ちゃんと近くに寄って見てジャッジをしていれば万が一ミスジャッジをしてもそれが致命的でない限り周りは「仕方が無い」と思ってくれるのだ。
そして近くに寄っていればそんな致命的なミスジャッジを犯す可能性はぐっと少なくなる。
だからとにかく走ろう。
良い位置でプレーを見ることができるように、長い距離をボールが移動したときに追いつけるように、副審はゴールラインへの走りこみができるように。
メリハリをつけて走る審判の姿を見れば判定への信頼感は大きく増す。
走らない審判はバカにされる。そして判定への不満もつのるのだ。