会場に着いたら主催者に挨拶してピッチのチェックを行なう。
場合によっては審判と本部設営を兼ねなければならないこともあるので今回はグランド作りの
注意点を述べよう。
ピッチのチェック項目として以下を上げたい。
(1)ラインの幅は12cmか
サッカーのラインは12cm以下とルールブックに書いてある。トラック用のラインカーでは
5cm幅程度しか石灰が出ないが、ルール違反ではない。しかし12cmでラインを引くのが望ましい。
※水溜りなどにより石灰が引けない場合はトイレットペーパー(幅11.5cm)を置くという裏ワザが…
(2)まっすぐに線を引く
ひもをピンと張ってその上をなぞるのであればたやすい。しかし小学校の校庭にラインを引いて
試合をする場合など練習試合だったらそこまではやらないだろう。
校庭にラインを引くこと13年のKenKenがコツを伝授。
例えばハーフウェーラインを例にとろう。こちらのタッチラインの中間点に立ち、反対側のタッチ
ラインの中間点に人を立たせる、あるいはフラッグ。何もなければマーカー。それもなければ目標
とする小石。
それだけを見てそこまでの自分の歩くべきラインを頭に描く。ゴルフのパッティングで言うならば
ストレートのラインだ。そしてラインカーを後ろ手に握りターゲットだけを見て無心に進む。
少し小走りがよい。
ラインを引きながら「あれ、少し曲がったかな」とか考えたりラインカーを持つ手を緩めたりしない。
そして無事ターゲットにたどり着いたら後ろを振り返ってみよう。ぶれてないきれいな直線が引かれて いるはずだ。
(3)ペナルティエリア角からポストを眺める
※これはポピュラーなチェック法だ。ペナルティエリアの角に立ちゴールポストを見る。
ペナルティエリアの角、ゴールエリアの角、ゴールポストが一直線上にあれば正しく線が引かれて
いることになる。
(4)ゴールラインに垂直に30cmの白線
※コーナーアークの端から(コーナーフラッグからではない)9.15mのところにゴールラインの外側に
垂直に30cmのラインをゴールラインから5cm離して引く。
※ラインは競技フィールドの一部とみなされる。ライン上にかかっているボールはインプレーだ。
この30cmのラインがゴールラインとつながっていたらこれもフィールドの一部となってしまう。
(5)ヤード・ポンド法
サッカーの母国、イングランドで採用されている単位だ。
センターサークルの半径が9.15mというのは知っていよう。これが10yard。
ゆえに1yardは0.915mとなる。これが基礎単位となる。
例えばゴールエリアは縦5.5m、これは6yardだ。ペナルティエリアの縦は16.5m、18yardとなる。
メートルで表記すると半端な数字だが、ヤード表示だと整数となる。
PKマークは11mだがヤード表示では12ヤード。
コーナーアークは1mと言われているが本来は1ヤードだから0.915m。ま、8.5cmは無視したのだね。
ゴールの枠は横7.32m×縦2.44m(内のり)だ。この数字を覚えようとすると結構面倒。
しかし横8ヤード×縦8フィートと覚えれば覚えやすい。間違えないでほしいのは、ゴールエリアの
5.5mやペナルティエリアの16.5mはポストの内側から計測すること。
(6)センターマークとペナルティスポット
いまだにラインカーで×印を書く人がいる。スマートではないし、Jでも高校サッカーでもスポット
は白い円だよ。ラインカーのふたを開けて石灰を一握り。あるいはラインカーをぐるっと一回りさせて とにかく円を描こう。靴底でうまく丸く整形する。この円の直径は22cm、ボールの直径だ。
これに円周率3.14を掛けると69cmとなる。ルールテストに出る数字だ。ボールの外周は68cm以上70cm
以下とルールーブックに明記されている。覚えておこう。
(7)少年サッカー
ライン引きのTIPS。最後は少年サッカー。
ゴールエリアの縦は4m、ペナルティエリアは12m、PKマークは8mとなる。
そしてペナルティアークやセンターサークルの直径は7m。コーナーアークは70cmだ。
長くなった。本日はここまで。