前回、光瀬龍さんについて書きましたが、今回は故山村正夫さんについて書きたいと思います。
山村さんは映画化もされた「湯殿山麓呪い村」で知られるミステリー作家です。
もともとは講談社フェイマススクールという教室で教えておられたのですが、同スクールが閉校されたあと、1989年から始められたのが山村正夫小説教室です。
私は少しの間、在籍していました。
社会人になってから数年経っていたころです。
内容はさておき、私が初めて作品を書き上げたのもこの時期で、最初は児童文学でした。
内容としては稚拙なもので、山村先生もそう思ったのでしょう。
内容にはいっさい触れず、
「児童文学じゃ食っていけないよ」
の一言。
撃沈です。
次に書いたのはハードボイルドでした。
「コートの襟を立てながら」というタイトルもそれっぽいものです。
同じ時期に元ヤクザだったという人が教室にいて、その人もハードボイルドを書いていました。
その人の小説を読んで書くのをやめました。自分の作品がまるでおままごとのように思えたからです。
次にミステリーを書きましたが、先生からまったく相手にされず、教室をフェイドアウトしてしまいました。
この時期はいろんなことにすごく迷っていた時期で、記憶が極めて断片的です。
当然のようにまともな小説など書けるわけもなく、暗黒期は続きます。



































