当店では、折に触れ、
お客様を産地の工房見学にご案内します。
どなたでも、観光のついでに訪れる事が
できないような所へお連れできるのが、
魅力だと思っています。
沖縄と言うと、夏物と言うイメージを
お持ちになるかと思いますが、
もちろん、袷の物もございます。
ただ、気候が良いので、
多くの工房があるにもかかわらず、
実際にそこで作られたおきものや帯を着ている人を
職人さんが見ることはとても少ないようで、
沖縄産のきものを着て伺うと、
それはそれは喜んでくださいます。
金城紅型工房へ伺った時、
その先生の作品を明日、
社員が着る予定だとお話しすると、
翌日私たちが出発する前にその着姿を見るために、
そこの女性の職人さんが、
わざわざ見に来て下さったほどです。
しかも、琉球時代のきものの着方で
きものを着て来てくださいました。
その女性のきものの着方は、
つい丈の単衣のきものに兵児帯を締め、
その上に上着のようなつい丈のきものを
羽織ると言う様な着方で、
右手で花嫁さんの様に衿先を
持って歩くのが特徴的でした。
しかも、暑い地域だからか、
子供の掛け着や十徳のように広袖になっていました。
上に羽織っていたきものは、
その時は、久米島で単衣でしたが、
夏は薄物になるそうです。
そして、その上に羽織るきものの衿はとても長く、
外側に折り返しているのが特徴的でした。
また、人間国宝の平良敏子さんの工房へ
参りました時には、
丁度、糸芭蕉から糸の元になる部分を
収穫している所で、
その現場や平良先生が
糸作りをしている所を拝見することが出来ました。
翌日、先生の作品を数少なくではありましたが、
読谷織物の工房で拝見させて頂きましたが、
社員やお客様より興味津々でご覧になっていたのは、
読谷の工房の職人さんたちでした。
それほどまでに、
平良先生の作品は数少なく
技術が高いと言う事だと思います。
特に、着尺は本当に数少なくしか
上がって来ないそうです。
昨年、久米島紬の工房見学へお客様を
ご案内した時に、
平良先生の白寿の記念展を開催しておられ、
また、再び、お目にかかることが出来ましたが、
お元気で、びっくりしました。
おきものの世界は、本当に奥が深いです。
お着物のご相談は、きもの蔵人みやもとまで