中高年から増える大腸憩室「盲腸とはどうちがうの?」便秘は万病のもと、腸内環境と便秘
腸の壁が薄くなって外側に飛び出たもの。
風船の1部が薄くすけているようなイメージです。
なぜこの様な穴が出来るのでしょうか?
便秘などによる大腸内圧の亢進、または老化現象。
私にもあります。原因は後者、まさに老化ですね。
消化器内科の医師が患者さんのよく説明していた言葉です。
「40歳過ぎになると、内視鏡検査で憩室が偶然みつかることが多くなり、歳と共に増えていきます。40歳以上の10人に1人は憩室があるんですよ」
ほとんどの場合、憩室ができても症状はなく治療の必要もありません。
問題となるのは憩室に便がたまり、細菌が繁殖して大腸憩室炎を起こすことです。
正常な腸
大腸憩室炎になると・・・
大腸憩室炎になると、腹痛や下痢、発熱、下血などが起こります。
炎症が酷くなって憩室が破裂してしまうと、腸の内容物がこぼれて腹膜炎を起こしてしまいます。
憩室炎を繰り返していると、腸壁の筋肉が厚くなり腸管の内腔が狭まるため便秘が重症化したり慢性化したりします。
憩室炎が起こると、盲腸と同じような症状が現れます。
まずはその部分に腹痛、圧痛が生じ、進行すると腹膜刺激症状(発熱、白血球増加、限局した圧痛)がでます。
このような症状が出現した場合は、腹膜炎を起こしている可能性があるためすぐに病院に行く必要があります。
憩室炎による炎症性出血は安静と絶食で治まることが多いのですが、炎症が進行すると腸壁が破れ大出血を起こすことがあります。破けた腸壁から漏れ出た腸の内容物(便)が腹腔内に広がると腹膜炎を引き起こします。
この様な状態になると一刻を争う緊急手術が必要となります。
一番の予防法は、便秘を予防すること。
水溶性食物繊維を多く取り入れ、便通を正常に保つことが必要です。
便が溜まりやすいところに「憩室」はできます。
一度できてしまった憩室はもとの状態に戻ることはありませんが、増えてしまうことを抑えることができます。
「便秘は万病のもと」
様々な病気を引き起こす便秘。
改めて考える必要がありそうです。
ビフィズス菌、食物繊維をバランス良く摂って毎日スッキリを目指しましょう。