私は3回出産を経験しています。
最初の出産は28歳、知り合いの産婦人科の先生が開業している小さな病院で産みました。
2人目はアメリカのイエール・ニューヘイブンホスピタルです。
3人目は自分の出身大学病院である順天堂医院で出産をしました。
日本とアメリカ、大学病院と個人病院、産み方や医療の違いなどを経験しました。
もう1人もし子供を授かったとしたらどこで産みたいか(年齢的にありえませんが・・・)?
それは助産師さんが開業する産院です。
なぜかといいますと・・・
時代の移り変わりとともに産婦人科医学の考え方も変化をしています。妊娠中にはビフィズス菌「妊活中、妊娠中の腸活こそが子供の免疫力を作る!」抗生剤と失われる抵抗力
コアラやパンダの赤ちゃんは生まれるとすぐにお母さんのうんちや土を舐めます。
それはそこにいる細菌を取り込むためです。コアラの餌になるユーカリの葉には毒性があります。これを無毒化するのは腸の中にいる細菌たちです。コアラの赤ちゃんはユーカリの葉を食べられる腸を作るためにお母さんのうんちをなめるのです。
パンダの赤ちゃんも同様です。パンダの餌である硬い笹の葉を消化する酵素を、赤ちゃんパンダは持ち合わせていません。腸内細菌がその酵素を作り出します。母親のうんちをなめて酵素を作る腸内細菌をもらいます。
人間の赤ちゃんはうんちを舐めませんが、息んだときに漏れ出る母親の便や膣常在菌に触れることによりお母さんから腸内細菌を引き継いでいます。自然分娩で生まれた子供の腸内細菌は母親の常在菌で埋め尽くされます。
しかし、帝王切開で生まれてくる子供の腸内細菌は母親の常在菌とは全くの別物になってしまします。無菌的に取り出された新生児が取り込むのは、生まれた病院の医師や看護師の手の常在菌や病院のシーツについた細菌だったのです。
免疫やホルモン産生に大切な腸内細菌を我々動物は母親から授かります。
産道を通過する自然な出産こそが、大切な菌の相続の場なのです。
私が選択した病院が間違っている理由ですが・・・
・小さな病院→常勤医師が2名しかいないため出産を昼間に誘導しなければなりません。そのため早朝に陣痛が始まった私は、陣痛促進剤を使用しました。陣痛開始から出産まで5時間とスピード出産でしたが、人工的に子宮口を開かせたため陣痛の痛みは強烈になりました。自然な流れで産道を通過させるべきだったと反省してます。
・アメリカ・イエール・ニューヘイブンホスピタル→アメリカ滞在中でしたので保険の関係上選択肢はありませんでしたが、2度とアメリカで出産はしたくないと思わせる経験でした。アメリカではB群溶血性連鎖球菌の胎児への感染を防ぐために抗生剤が投与されます。アメリカ人の1/2くらいしか体重が無い私も、アメリカ女性と同じ量の薬が投与されてしまいました。これから母親の腸内細菌を受け継がなければならない時に胎児の血液中に大量の抗生剤が存在すれば細菌を著しく減少させてしまうでしょう。
・大学病院→37歳での高齢出産だったので大学病院を選択しました。このころ大学病院ではだいたい会陰切開(赤ちゃんが頭を出すときに裂傷や過剰な出血を防ぐために皮膚を切っておくこと)をしていました。切開後の感染を防ぐために抗生剤を投与します。妊娠中に育て上げた腸内細菌を殺してしまうことに、10年前はまだだれも気がつきませんでした。
腸内フローラの形成は生後1年以内に出来上がると言われています。
大切な最初のスタートで菌を殺すような薬を使ってしまったことが悔やまれます。
日本の産婦人科で「マイクロバイオーム:人間の微生物の群がり」を意識して環境設定している病院はまだまだ少数派です。
産院を選択したい理由は「過剰な医療」を避けるためです。お産は病気ではないので経験豊富な助産師さんがいれば安心です(リスクがある方は除きます)。
母親の持っている腸内細菌を子供に分け与えるのですから責任は重大です。
妊娠中、いや妊活中から積極的な腸活を始めて下さい。
自分の腸内環境を整えることが、子供に沢山の腸内細菌を引き渡せることに繋がります。
では、どんな腸内細菌を摂ることが必要なのでしょうか?
ヤクルト研究所が発表したものによりますと・・・
当社ヨーロッパ研究所およびニュートリシア・リサーチ・ユトレヒト・オランダでは、 これまでに、健康な妊婦を対象に、出産前の妊婦および出生後の新生児の便からビフィズス菌を 経時的に単離し、8組の自然分娩母子のうち6組において、母親と同一菌株のビフィズス菌 (Bifidobacterium longum subsp. longum)が新生児から検出されることを確認しています(米 国細菌学会誌「Applied and Environmental Microbiology」誌
出典:母親の腸管内のビフィズス菌が新生児に受け継がれることを証明
ナースキュアのビフィズス菌は新生児の腸管内に多い「Bifidobacterium longum subsp. longum」⇒私はロングム菌と呼んでいます を採用しています。妊活中、妊娠中の女性に是非摂っていただきたい腸内細菌です。
生物学的に言えば女性が妊娠をするのに最適な年齢は16歳頃と言われています。
それはやはり肉体的に若く妊娠しやすいことと、腸内細菌もまだ豊富に持っているからだと思います。
年齢と共に減り続けるビフィズス菌を補いながら、どうぞ腸活をしてみてください。
親が子供に残せることは数少ないものです。
教育、健康な体、腸内細菌、かな?(お金は遺すべきではないと・・・)
R様、元気なお子さんが授かるよう祈っております。
病気知らずが何よりの親孝行だと子育て歴19年の私はしみじみ感じます。
「息子元気で留守がいい・・・」