養子縁組諦めました | ええかげん英国田舎暮らし

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〜イギリス堅物夫となにわのゲラ嫁〜

いいかげんななにわっこが、何もかもがいいかげんなイギリスで田舎暮らしをスタート。
イギリスでの日常、仕事、国際結婚、不妊治療、養子縁組、病気などのブログ。


こんにちは、コクですニコニコ





タイトルの通り、

私たち夫婦は、養子縁組を諦め、
夫婦二人暮らしで生きていくことを決めました。






ある日のこと。


ソーシャルワーカーから夫の携帯に電話がありました。



やはり、


サポートネットワークが弱いから、ステージ2には上げられない
(=次のステップに進めない)


という話でした。


サポートネットワークとは子供が成人するまでに養親を支えてくれる人たちのこと。通常は家族や親友。






「サポートネットワーク以外は問題がないので、今から付き合いを増やして&深めていけば、将来的に養子縁組が可能です。」

とも言われたんですが、




それって、あと何年待てっちゅうことよ⁉︎
それから手続きしてたら、夫がアラカンになってるわ!ムキー






実質、もう養子縁組は無理と言ってるも同じやん…ショボーン





夫はこの話を聞いた時、

このソーシャルワーカーを信じてないっていうんもありますが、それ以上に

この事実を1人で受けとめるのがツラくて、
何よりずっと子供を欲しがっている私に説明するのがあまりにも重かったようで、

「電話で済ませず、一度家に来て、面と向かってもう一度なぜダメなのかきちんと説明してください」
と夫が提案しました。







そして7月下旬。

担当ソーシャルワーカーとその上司であるマネージャーの方が来られて、


やはり

私の友達は年数が足りひんし、夫のことをあまり知らない。
夫はそもそも友達がおらへんし、家族も当てにならない。
義両親は高齢のためサポートネットワークとしては不十分だそう。




要するに

①私たち夫婦両方長く知ってる人がそばにいない
通常は10年以上。片方を知ってるんではダメ。

②私たちがストレスにどう対処するのか知ってる人がいない
基本ストレスは自分達で解決するタイプなんで、友達や親ですら知らんと思う…


というのが養親に不適格と判断された理由でした。






上司の方が言うには、

それ以外は全く問題がないので、こういう結論になったことはエージェンシーとしても心苦しい。

(私たちのエージェンシーはRegional Adoption Agencyといって州の管轄で、審査が厳しい(その分優先度が高い)ところではあるので)
他のエージェンシーをあたることはもちろん可能だけど、どこも政府のガイドラインに従っている。

何より、このサポートネットワークが弱いまま養親になり、予想以上のストレスからネグレクトをして、養子となった子供が死亡するという事件が最近起きてしまったので、

今は特にエージェンシーもパネル(審査会)もすごくサポートネットワークを重視しているから、できないとは言わないけどかなり難しい。


とのことでした。
ちなみに里親も同じ、とのことでした。


タイミングが悪すぎた…チーン




本格的に不妊治療始めたらロックダウンになるわ、養子縁組始めたらサポートネットワーク重視されるわ、
神様信じてへんけど、もう神様に「あんたは子供にじゃなくて、夫にありったけの愛情を注ぎなさい」と言われてる気がしてますよ。






養子縁組をやろうと決めてから、ちょうど一年。

まさかこんなにすぐに諦めることになるとは思ってもいませんでした。



ブログには書いてない、または書けない、いろんな出来事ややりとりがありました。




私たちは他の養子縁組エージェンシーやボランティア団体で、もう一度トライするということは考えていません。



そんなに子供が好きなら、幼稚園の先生とかチャイルドマインダーでも目指してみたら?と言われたこともありますが、

母親になりたいんであって、子供と居られればなんでもいいわけちゃうんです。
そして複数相手は体力的に自信がない(笑)





もちろん、夫も私も子供と一緒に過ごす時間に至福の喜びを感じていたんで、その時間がなくなるのはめっちゃ寂しいし、


子供と遊んでる時の夫は、他では見ることのできない、優しい、愛情に満ちた表情をするんです。

その夫の顔を見るのが、すごく、すっっっごく好きやったから、それが見られなくなるんは胸が締め付けられるほど悲しいです。






夫は子供好きの私がショックで鬱状態になるんじゃないかとものすごく心配していますが、

不妊治療と同じで、自分の性格上、トライしなかったら「あの時もしやってたら」と後悔したり引きずったりしてたかもですが、
やるだけやって玉砕したんで、後悔はありません。





そして、養子縁組にトライして良かったことが二つあります。



まずは、

子供と接する機会が増え、子供のいない生活では経験することのできなかった、たくさんの経験ができました。

養子縁組にトライしなければ、私は一生、子供のおむつ替えをすることも、ミルクやごはんをあげたり、お風呂に入れたり寝かしつけをすることはなかったでしょう。






そして、もう一つは、

友人や同僚、上司、ご近所さんまでもが、

保証人や後見人を名乗り出てくれたこと。
頼めば誰もが即答で快諾してくれたこと。
自分の子供や時間を使って子守指導してくれたこと。



なんなら嘘をついて偽証しようとしてくれる人たちまでいて、


私たちの周りには、こんなに多くの、こんなに良い人たちがいたんだと、気付かされました。



それまでそんなに深い関係ちゃうかったのに、養子縁組をトライしたことをきっかけに知り合った人たちや、仲良くなった友人や同僚達もたくさんいます。

養子縁組断念の報告を各方面にした時も、私たちのために怒ってくれたり、泣いてくれたりする人たちがいて、私は本当に周りの人に恵まれているなと改めて感じていますおねがい


養子は授かれなくても、たくさんの人との絆と経験を授かったと思っています。




この二つだけでも養子縁組にトライしてよかったなと思っていますニコニコ







実はこのソーシャルワーカーからの電話は二ヶ月以上前。
6月上旬、つまり、一時帰国の2日前にありました。
タイミングよ…タラー




養子縁組プロセスのストレスを和らげるためにしようと決めた一時帰国でしたが、
養子縁組断念の傷を癒す一時帰国となりましたぐすん


でもまぁ、そのおかげで、養子縁組に関わってくれた親友や家族への結果報告は、一時帰国中に対面ですることができました。




イギリスを出る前は、一時帰国中に飛行機の中やいろんなところで、子連れの家族を見て心を痛めるんちゃうかと懸念していましたが、

実際は真逆で、少しではあるけど子供との接し方を学んだ私たちは、どの子供も愛おしく感じ、パパさんママさんに対してもものすごく優しい気持ちになっていました。
飛行機で子供がいたら声かけたくなる、子連れ家族にやたら絡む中年夫婦が爆誕しましたw






今はただ、世界中のパパさんママさんと、今子供が欲しい方に大きなエール📣と、

今、苦しい悲しい思いをしている子供達が少しでも減って欲しいという強い願いお願いと、

私たちの応援やサポートをしてくださった方々への感謝ハートしかありません。





ソーシャルワーカーからの電話があって2ヶ月以上経ちます。


この二ヶ月間、私たちの養子縁組プロセスに関わってくれたたくさんの方々に、直接会って、お礼と報告をしてきました。

ツラい報告を何度も繰り返ししないといけなかったんで、私たちにとって結構キツいことでしたが、一人一人顔を見て話せて本当に良かったです。

全員への報告が終わってから、ブログに載せたいと思い、みなさまへのご報告が遅れました。申し訳ありませんショボーンショボーン





2人とも鬱になったり、落ち込んだりすることもなく、心身ともに元気に暮らしているので、心配しないでくださいね星





これからは、これまでと同じように、いや、これまで以上に、夫との2人暮らしを楽しみたいと思いますニコニコ
ありがたいことに、周りには夫婦二人暮らしや独身でも人生楽しんでる、お手本にしたい方がたくさんいます照れ





夫は最初、電話を受けた時、私が「あんたに家族や友達がいないせいで!ムキーと夫を恨むのではないかと思っていたそうです。


恨むどころか、夫は別に子供はいてもいなくてもいいという人なのに、
たくさんの時間とお金と労力を使って、不妊治療や養子縁組に一緒に挑戦してくれたことに、感謝しています。
不妊治療でも養子縁組でもいっぱい一緒に泣いてくれた。




そんな夫も今は、養子縁組がなくなったことで、私のあり余ってる愛情と母性とエネルギーが、全部夫に向くんじゃないかと夫は怖がってます(笑)

実際、養子縁組を断念してから、お互いのラブラブ度がより増しました笑い泣き





長くなりましたが、改めまして、

不妊治療に続き、私たちの養子縁組を応援してくださっていたみなさん、
養子縁組プロセスに協力してくださったみなさん、
応援コメントやメッセージをくださったみなさん、


期待に添えず申し訳ありません!アセアセ


そして本当にありがとうございましたハート





私たちは何かを失ったわけではありませんし、お互いがいますニコニコ


足るを知り、今あるご縁と、これからあるであろう新しいご縁を大切にしながら、

これからも、ちょっと不器用で優しい夫と、2人で手を取り合って、
明るく楽しく、とびきり愛情にあふれた、笑いの絶えない毎日を過ごしていきたいと思います。




色々とポンコツな二人ですが、これからも引き続き応援していただければ幸いですニコニコニコニコ




コク&ジョン





関わってくれた全ての子供達へ

私たちの心に一生残る、プレシャスな思い出をありがとうハート