いいかげん長くなってきたなぁ・・・


まだ本題にたどり着かないぞ。



まあ、気を取り直して、


承前。




で、である。


その怪しげな建看板をエッサホイさと担いで、


かのホーチミン広場にたどり着いたとき、


丁度この映画 


【 下落合焼きとりムービー 】


の撮影が行われていたわけである。





この映画はロケ部分のほとんどが、


和光大学の学内で行われていたらしく、


その数週間前から、


スタッフやキャストの方々が学内でウロウロとしていた。




大学の入り口にある、


通称・和光坂とよばれる急坂の上には、


この映画に出演していた、




所ジョージ 氏




の愛車である


ハーレー・ダビットソン


がよく停まっていたのを憶えている。




で、


我々の姿を見つけた監督、


すなわち山本晋也が、


「 ちょっと君たちそのままカメラの前を歩いてくれない 」


と言ってきたのである。



まあ、


急ぐ用事でもないので、


リクエストにお答えして文字通り、


建看をはこぶ学生の役どころを演じたのであるが、



山本監督はなにか気に入らなかったらしく、



「 その建看じゃぁなくって、


こっちのを運んでくれないかな 」


と、


とある政治団体の建看をもってきたのである。




これには正直閉口した。



その建看は ( どっちだったか忘れてしまったが・・・ )


そのころ学内に巣食っていた、


極左暴力革命集団の、


中核派 ・・・ だったか、


革マル派だったかのものだったのである。




えー、


ここで若者の皆さんに、


また、


この、


中核派 と 革マル派 とかについて説明をしていると、


ホントにいつまでたっても結論にたどり着けないので、




掻い摘んでいうと。




共産党ではなくって、



けど共産主義者で、



マルクス主義による世界暴力革命をめざす、


ヘルメットとか鉄パイプとかで武装して (笑 )


仲間内で時々殺し合いをしている 


( これを 内ゲバ といいます )


危なくて迷惑な連中のことである。




細かいことは、


ウィキペディア


かなんかで調べてくださいね。



よしなに ・・・




で、


かの 山本監督は、


はた迷惑にも、


私達にその危ない連中の建看板をもって歩けというのである。




和光の学生は概してこの手の左翼連中に対しては、


強い免疫を持っているのではあるが、




正しい手順を踏んで出された建看を、


勝手に動かすという行為は、


やはり躊躇をするようなものであったが、





しょうがない、


乗りかかった泥舟である、



ということで、




私とその宗教家の先輩は、


取り替えた建看をもってカメラの前を歩いたのであった。




 【 出演 】


というのはコレだけのことである。




まあ、




エキストラ 


( 業界用語では ガヤ とか 仕出し とかいわれる )



ものではあったが、


人の話によると、


なんかずいぶんとはっきりとカメラに写ってしまっているらしい。



まあ、いいか。



若気の至りである。



ということで、



つづく