785冊目 いちばんここに似合う人/ミランダ・ジュライ | ヘタな読書も数撃ちゃ当る

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ある日突然ブンガクに目覚めた無学なオッサンが、古今東西、名作から駄作まで一心不乱に濫読し一丁前に書評を書き評価までしちゃっているブログです

「いちばんここに似合う人」ミランダ・ジュライ著・・・★★★☆

水が一滴もない土地で、老人たちに洗面器一つで水泳を教えようとする娘(「水泳チーム」)。英国のウィリアム王子をめぐる妄想で頭がはちきれそうな中年女(「マジェスティ」)。会ったこともない友人の妹に、本気で恋焦がれる老人(「妹」)―。孤独な魂たちが束の間放つ生の火花を、切なく鮮やかに写し取る、16の物語。

 

最近、Twitter文学賞という存在を知った。

Twitterユーザーが、1年間に出版された本の中から最も良かった本(国内・海外)を投票するというシステムで、2010年から始まったそうだ。

しかし、認知度は低いようで昨年度の国内作品の総投票数が724票で、1位の「ベルリンは晴れているか」でもたった48票である。

逆にジャンル・作家を問わない為、投票された作品数自体は非常に多い。

なので、組織票を使えば1位も簡単なんだろうと思われる。

 

という訳で本作は2010年第1回の海外1位作品である。

この作家は初めて読んだが、昨年度の1位にも同作家の「最初の悪い男」が選ばれている。

 

著者は1974年生まれのアメリカ人でミュージシャン、女優、映画監督としても活躍している。

 

本書は16編からなる短編集で、ほとんどの作品の主人公は女性で、友情と孤独だったり、正常と異常だったり、両極に揺れる生き方を描いている。

視点や感性が常人とは違いちょっと変わった作風で、私的には理解が難しかった。

 

本書が文学賞で1位になったのには驚く。

それほど万人受けする(といっても28票だが)とは思えないが。。。

 

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