「静かな炎天」若竹七海著・・・★★★☆
ひき逃げで息子に重傷を負わせた男の素行調査。疎遠になっている従妹の消息。依頼が順調に解決する真夏の日。晶はある疑問を抱く(「静かな炎天」)。イブのイベントの目玉である初版サイン本を入手するため、翻弄される晶の過酷な一日(「聖夜プラス1」)。タフで不運な女探偵・葉村晶の魅力満載の短編集。
2017年版「このミス」2位の作品。
ミステリィ専門書店のアルバイト兼私立探偵・葉村晶(40代女性)シリーズの6編からなる短編集。
昨今の殺伐としたミステリィとは違うユーモラスで軽めな、(良い意味で)薬にも毒にもならないような作風で、読み終わってもさほど印象に残らない。
何故これが2位になったか分からないが、気軽には読める。
著者は根っからのミステリィファンのようで、作中ミステリィの古典作品や作家が多く出てきて巻末には紹介があり参考になった。
その中でミステリィの名作と言われている「深夜プラス1」と「血の収穫」(既読かも)をいずれ読んでみようと思う。
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静かな炎天 (文春文庫)
745円
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