「アニルの亡霊」マイケル・オンダーチェ著・・・★★★
水夫」と名付けられた骨の身元を探る旅が、引き裂かれた愛を、隠された過去を、見定めがたい敵と味方を炙り出す。内戦下のスリランカを舞台に、生死を超えて手渡されて行く叡智と尊厳を描き出す。
ブッカー賞受賞作「イギリス人の患者」の次に上梓されたオンダーチェ6作目の作品。
内戦下のスリランカで発見された骨の身元を探るべく15年ぶりに帰国した主人公の女性法医学者アニル。
アニルと共に同じ仕事でペアを組む、男性考古学者のサラス。
サラスの弟の医師ガミニ。
サラスの師匠で盲目ながら拾い育てた少女と仙人のような暮らしをするパリパナ。
仏像の絵師アーナンダ。
混乱したスリランカで生きる登場人物たちの交錯する人生を綴り、ストーリーは暗いトーンで淡々と進む。
想像を掻き立てられるオンダーチェ特有の詩的文体は見られず、解釈も少し難しい作品だった。
だいぶ前の読んだ本で殆ど忘れている。。。( ̄_ ̄ i)
残念ながら、私の好きなオンーダチェ作品ではなかった。。。
アニルの亡霊
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