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https://www.bbc.com/news/business-54460191
問題のある海域での香港最後の本格的なジャンク船
ジャスティン・ハーパー
ビジネスレポーター、BBCニュース
2020年10月8日03hGMT
香港で最後の本格的なジャンク船は、海外からの観光客が不足しているため、浮かぶのがやっとである。
「ダクリング(鴨霊号)」は通常、外国人観光客を湾の周りの風光明媚な旅行に連れて行くが、現在、旅行制限のために干上がっている。
その所有者は、それが生き残るために奮闘しており、不況の間に地元の市民を対象にしなければならないと言う。
ジャンク船は、漢王朝にまでさかのぼり、かつての英国の植民地で長い歴史がある。
「ダクリングは香港の象徴である。私は香港で事業を営んでいるだけでなく、香港のためにこの貴重な骨董品を維持しようとしている。」オーナーのハーゼン・タン(Hazen Tang)はBBCに語った。
「私たちは生き残るために奮闘し続けている。そして私たちはこの厳しい年に生き残るつもりだ。」彼は付け加えた。
ダクリングは、香港の海域に残された最後の本格的なジャンク船であると考えられている。他のジャンクも存在するが、それらはレプリカである。
海の変化
その最大の市場は海外からの観光客であったが、現在、Covid-19パンデミックの間は、地元の香港市民に焦点を移している。
「私たちはそれを地元の市場にもっと集中するための新しい機会として扱った。私たちは常により多くの地元の人々に私たちのアンティークのジャンクに乗って体験してもらいたいと思っている。」タンは付け加えた。
新しいルートは、ビクトリアハーバー周辺のクルージングを超えて地元の住宅地まで延長された。また、船内解説も変更された。
「今では、香港の歴史と漁師がボートに住んでいた昔を紹介することに焦点を当てている。」
タンと乗組員は、それまで生き残ることができれば、来年の第1四半期に事態が回復することを望んでいる。
「私たち人間は常にボートから学ぶべきである。風向を制御することはできないが、帆を調整することはできる。」
象徴的な船
中国のジャンク船のイメージは香港の人気のシンボルであり、世界中で認められている。赤い帆のジャンク船は香港観光局のシンボルである。
ボートは漢王朝(紀元前202年から紀元220年)にまでさかのぼるが、中国が遠距離の貿易に使用し始めた10世紀に最初に登場したと言う人もいる。
それらは1960年代と1970年代のビクトリアハーバーではまだ一般的であった。しかし、人々がより速い輸送手段を好むにつれて、それらは徐々に姿を消した。
ダクリングは1955年に建てられ、船体の形がアヒルのように見えることからその名前が付けられた。伝統的な3本マストの中国製木製帆船の重量は50トン、長さは18メートルである。
「ジャンク」という用語は、植民地時代に使用されたオランダ語の「jonk」とスペイン語の「junco」に由来する可能性がある。これは、大型から中型の船を指す。
現在のパンデミックはダクリングにとって最悪の危機であり、スタッフの給与などの月々の費用を支払う必要があるため、経済の荒波を乗り越えようとしている。
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仮訳終わり
BBC記事から
多少、最後のあたりを意訳しました。こんな表現があることを知りました。
「batten down the hatches」
Websterの辞書では「batten down the hatches : to prepare for a difficult or dangerous situation」
なるほど、それで意訳しました。
(経済の荒波を乗り越えようとしている)
もともとは、船舶用語と想像します。沈まないようにハッチを閉めるのですよね。
しかし、そのジャンク船が「本物」であり、1950年代に作られたということですか。けっこう、あちこちの映像で、香港と言えばジャンク船がでていますが、それはこれなのですかね。それとも「レプリカ」でしょうか。
007シリーズに良く出ていたジャンク船はプーケットの観光ジャンク船ですね。私が知っている最近のものは、たしか中国の諜報部員がでてくる「トゥモロー・ネバー・ダイ」でした。
どの映画だったか忘れましたが、香港のシーンも摩天楼を背景に海に浮かぶジャンク船という構図が良く使われましたね。