第406話

こんばんは
菊水千鳳です


 第404話 第405話の続きです。


 北海道に帰省した最終日には、
2日前に親戚の叔父さんの家に向かう途中で体験した出来事や、叔父さんに聞かされたアイヌの話など、すっかり忘れていました。

札幌に向かうバスに乗り込み、札幌から千歳空港へと向かいました。


実家からバスに乗ったのが夕方でした。
久しぶりに、本当に綺麗な夕日を眺めながら、ボンヤリしていました。
視界一杯に広がる大地に夕日が沈んでいく直前、どなたか3人(←肉体を持たない)が忽然と目の前に姿を表しました。

3人ともうなだれて
立ち尽くしていました。

俺はバスの1番前の席に座っていたので、前面には地平線に近づこうとする夕日と道路しか見えません。
その視界の中に、肉眼では視えない異界の存在たちが現れたのでした。

美しい視界を遮る3人…
更によく視ると、この3人の背後にズラーリと人が律儀に3列に並んでいました!
3列の後方彼方は遠くて視えず、
列は黄昏時の中を地平線の果てまで続いていました。
途中、3列が蛇行するように横並びになっていたので、列の途中もよく視えました。


『な、なんだ? あなたたちは?
敵か? ん? 違うな…
アイヌだ!アイヌの祖先の大集団が目の前に! びっくり😨』

先頭の3人と同様、皆さんは頭(こうべ)を垂れ、うなだれていました

俺から視て中央に大柄の男性、
左におばあさん、右にはおじいさんが立っていました。
左右は中央の男性の父母のようでした。

彼等はいきなり、間髪いれずに
メッセージを発してきました。


中央のアイヌの男性

【 我々は戦いに破れ
虐げられㅤ奴隷としての憂き目に合い続けてきた…

やるせぬ想い…
無念の想い 未だに尽きぬ…

我々はこのままでは浮かばれぬ…

我等の無念さを
世に伝えてほしい…
よろしく頼む… 】と。


『俺は人助けが苦手なんだけどな だけど俺は北海道出身!
今回は皆を助けてあげよう。
でも、いきなり言われても、助け方が分からないが、俺に訴えてくるということは、俺に解決する力があるのだろう。だから来たのだろう』
と彼等の願いを受理しました。


しかし…
受理したとはいえ、俺が何をどうするかなど分かる術もなし。
しかし、近くすぐ大きな出来事が起こるに違いないと思いました。 
こうしたあちらの世界での取り決め事が成されると、不思議な流れができてきます。
アイヌの集団の団結力を強固に結びつけることにより、巨大なエネルギーと化していきます。

この力は念動力となり、実際の現実の目に見える事象へと繋がっていきます。
巨大な集団の背後には、その集団が拝していた神々がいます。


アイヌの場合、
カムイと呼ばれる神々です。

霊団とカムイが再度結び合わさる時、大きな力が発生します。


3列に並んだ中央の男性こそ、
1669年に、幕府(当時の松前藩)に対して戦いを挑んだ
《シャクシャインの乱》の首長
シャクシャイン本人だと、東京に戻ってから知りました。
 

案の定、この出来事から
ほんの2か月後には、国会で
アイヌは先住民族である、とやっと認められ、採決されたのでした。

これはアイヌ民族の
歴史上の一大快挙でした。


この出来事以来、アイヌたちが頻繁に日常に顔を出すことになりました。 


更に数ヵ月後の事でした。

仕事の帰り道、自転車で国道に沿って走っていたら、前方に大勢のアイヌの霊たちが現れました。

茶色の大地が一面に広がっていました。
その大地に座っている者、しゃがんでいる者、立って遠くを見たり、様々な格好でいるではありませんか!

北海道で視た、地平線の彼方にまで並んでいたアイヌたちでした。


因みに、この光景は
霊界(あちらの世界)の光景でした。

ここは、音がない無音の世界な感じでした。



自転車はそのまま舗装された道路を走っていました。

彼等が現れたのを視て
何かが起こる!と直感しました。
何かのメッセージかもしれない!と…。


そのまま、アイヌの霊たちを肩に乗せながら、このあと何気なくスクラッチ宝くじを一枚だけ買いました。  
1000円当たったので800円ゲットしました。 
当たったお金をプラスして何を食べようかなあと……この日の夕飯のことで頭が一杯でした(笑)


アイヌ霊たちと一緒に、
何気なく本屋に入りました。 
地下にあるのでエスカレーターで降りて、何気なく歩いて、一番最初に目に入った本、
それは【DAYS】という雑誌でした。

その時のタイトルは
アイヌ民族の血塗られた悲惨な歴史を特集した内容で、何ページにも渡る記事が書かれていました。

『あーなるほど……  今夜のスペシャルディナーはこれか…… 』

雑誌の値段は840円でした。
先程当たった800円を使って買いました。 
アイヌ霊たちがスクラッチくじを
800円 当てさせて、損が出ないように気を使ってくれたのが理解できました。
こうして、雑誌にとり上げられるまでになってきました。

この雑誌を通して、
アイヌたちが受けた仕打ちはなんだったのか、詳細が分かってきました。

この機会を皮切りに、
アイヌたちが日常に顔を出してきます。


次回はそんなエピソードを
ご紹介していきます🐻。


⭐⭐⭐⭐⭐

この雑誌などの参考文献を元に、実際にどんな形でアイヌ民族が迫害を受けたのか、又、アイヌの歴史などを簡単にですが以下にご紹介します。

↓↓

☆1669年に起きた
《シャクシャインの乱》で、
和睦(和平)を装ってシャクシャインを騙し討ちにして仕留めた松前藩は、アイヌたちに松前藩に絶対忠誠を誓う《起請文》を強要させ、更なる不利な交易条件をのませてしまう。

☆1789年に起きた
《クナシリメナシの乱》での
アイヌたちの敗北を最後に、民族総体の力が一気に弱まる。

☆幕末になると、ロシアの南下を警戒した幕府は、蝦夷地(えぞち=今の北海道)の直轄を試みると共に、アイヌと和人(=大和民族)との同化政策を進める。

☆明治維新後、アイヌ民族独自の風俗、習慣は禁止され、アイヌの土地は、『持ち主無しの土地』として没収される。
(アイヌに土地所有の観念が無いことをいいことに勝手に奪った。)
結果、アイヌは狩猟や漁労の場を奪われ、鮭や鹿をとれば密漁(猟)として捕まる。

☆生活基盤を失い、
コタン(村)は次々と崩壊し、アイヌに割り当てられた土地は、残りカスの山中や崖地ばかり。
この土地でやったことのない農耕を強要される。
良い条件の土地は、政府の土地として、また開拓者(和人)に割り当てられる。

☆和人の大量侵入に伴い、抵抗力の無いアイヌの間では、天然痘、結核、梅毒が大流行し、多数の犠牲者が出る。

☆開拓地に駆り出され、
強制労働を強いられる。 

☆学校や地域でのイジメ、就職や結婚の差別を受ける。


☆2008年、国会両院で
「アイヌ民族が先住民族とすることを求める決議」採択される。


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ㅤ当時 和人は、先住民族の事を
(《土人》ドジン)と呼んでいました。
土着の人、の意味です。
今は差別用語として死語となっています。

和人との交易は鎌倉時代からで、 熊の毛皮、鹿の皮、鮭の干し物等の記録が残っています。


アイヌは文字を持ちません。
全てが口頭伝承です。

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ㅤ2012年、国立遺伝学研究所による、日本人のルーツを探る大規模な遺伝子解析がなされました。

弥生時代に、朝鮮半島から渡った
渡来人が縄文人と交雑して
和人【弥生人=本土日本人】となり、北海道と琉球に縄文人の特徴を色濃くもつ人々、
つまり琉球人とアイヌ人が残ったことが判明しました。

アイヌ人は、縄文人の末裔と云われています。

縄文時代 、アイヌと同じ特徴をもつ《孤立人種としての縄文人》が
日本中に分布していました。

そこへ弥生時代に、北方モンゴロイド集団が入り込み、縄文人と混血し本州・四国・九州へ拡散するなかで 現代の日本人に繋がる遺伝的な特徴が形成されていきました。

日本人の大半は
縄文人と弥生人(渡来人)の混血です。

遺伝子の研究結果を見ると、
地域問わず、日本人全てに縄文人と弥生人が交わっているのがわかります。


次回に
続く

写真は雑誌《DAYS》より↓