さて、「楽禅ヨガ」の説明に入る前に、皆さんにお伝えしなければならないことがあります。
実は、老師が呉式太極拳の全伝をマスターしたとき、秘伝の巻物を授けられたそうなのです。
その巻物には、いったいどんな秘伝が書かれていたのでしょうか?
老師いわく、「巻物には『坐』という一文字だけが書かれてあった」と…(笑)。
その話を聞いて以来、この「坐」という一文字が、僕のアタマから離れることはありませんでした。たしかに、立っているけど、坐っているような感覚(丹田の浮遊感覚)というのは、氣功の極意なのです。たとえるなら、上半身が人間で、下半身が馬のケンタウルスになったみたいな身体感覚です(笑)。これは、太極拳や合氣道の達人の人間離れした安定感の秘密でもあるのです。
しかし、そのことだけを伝えるために、わざわざ「坐」という一文字を、書き残したのでしょうか…。
僕には、もっと深いメッセージが隠されているように感じていたのです。
ところが、先山千光寺で「楽禅ヨガ」の全容がダウンロードされたとき、「坐」の一文字で伝えたかったことは、まさに、コレだったことを理解しました。
つまり、「坐」の一文字は、時空を超えて僕に語られたメッセージだったと…。
その一文字には、「楽禅ヨガ」の型のすべてが秘められていたのです(「楽禅ヨガ」は、準備功、基本功、応用功の3つの氣功法で構成されています。ここでは、基本功のやり方を説明します)。
「楽禅ヨガ」の心得 七ヶ条
第一条
しっかり座り込んで、その座り込む力で腰を立てる(背筋をまっすぐに伸ばす)。
第二条
背伸びするように、〇〇下を伸ばす(◯◯部分は後述します)。昔からの教えに「お尻の下に紙一枚を入れよ」とありますが、イスから立ち上がろうとする直前の姿勢で(そのとき、お尻の下に紙一枚入れた感じになります)、背伸びするように〇〇下を伸ばすのです。
第三条
後ろに組んだ両手の甲に、後頭部を軽く押し当てる。
第四条
アタマのてっぺんから糸で吊り上げられているイメージを持つ。かつ、その糸にぶら下がるイメージで脱力していく。
第五条
両肩甲骨の間をしっかり広げる。
第六条
そのときのお腹の固さ(神の圧力)をチェックする。命門(ヘソの真裏にあるツボ)が食い込むような感覚も生じるはずです。
第七条
各自、内観力(補足参照のこと)を深めながら、日々、神の圧力がより高まるように工夫する(象徴伝達は、一つを深めることに基づき、その体得には、同じ一つの型に無限にふれ、無限に体感する必要があるからです)。
~補足~
僕は、老師から内観の大切さを教わりました。内観には色々な意味がありますが、老師の言う内観とは、カラダの内側に意識を向けることです。僕は20年以上(今もなお)、この内観力を高め続けています。僕が合氣道の不思議な技をたった一年で使えるようになったのも、内観力のおかげだと感じています。その証拠に、三十年以上も稽古に励んでいた兄弟子は、合氣の極意をつかめないままだったのです。内観力が高まってくると第六感が覚醒し始めます。すると、相手のパンチが来る前に、相手の意識(氣)が先に向かってくるのも、分かるようになるんです。その相手の意識(氣)に技をかけるのが、本当の合氣です。ということは、向かってくる相手の氣が弱ければ、鮮やかに技もかかりにくくわけです。だから、合氣道開祖の植芝盛平は、わざと相手を挑発することを言ったりしたのです(笑)。あえて、「第二条 背伸びするように、◯◯下を伸ばす」と、○○部分を伏字にしましたが、〇〇部分にどんな言葉が入るのか、ぜひ、「楽禅ヨガ」の型に教えてもらってみてください(笑)。正解した方は、相当な内観力の持ち主です(◯◯部分は後述します)。
「楽禅ヨガ」の型の中には、無限の情報が込められているので、到底、本には書き切れません(笑)。好奇心を刺激された方は、ぜひ、僕のセミナーに参加してみてください(「悟りゲート」体得の前提条件である中心軸の貫通が、このセミナーで達成されます。とは言え、毎月10名ちょっとしか指導できないので申し訳ないです。氣の詰まりを根こそぎ解消する「中心軸氣功整体」に、尋常ならざるエネルギーを必要とするためです)。