小麺少なめヤサイ

到着するとちょうど満席。
厨房にはいつもの三人。
食券を購入して外で待とうとすると、丸刈りの助手さんから
「麺の量は?」
と聞かれ、
「あぁ、少なめで」
と返事して、表で待つ事数十秒ですぐに店内へ。
壁を背にしたカドの席であったが、ここは案外と暑くない。
むしろ涼しい風がソヨソヨと流れているカンジ。
待っている間、店主殿が丸刈り助手さんに、客席後ろに増設された小型扇風機の向きについて、
「もうちょっとこっち向けて! あれ? もうそれ以上いかないの?」
「はい! もういかないっす!」
「じゃあもういいや、お客さんがいなくなってからまたやろう」
などと一生懸命やりとりしていた。
やはり店内の暑さはかなり気にしているようであったが、今回のワタクシ的には”どこ吹く風”といった気分なのであった。
そんなわけであっという間に出来上がり。
ロットの最後に着席したにも関わらずコールは一番最初。
ワタクシのコールを聞いて、助手さんが店主殿にむかって、
「ヤサイ、少なめです」
などと言うもんだから、店主殿も、
「少なめ(の人)、ヤサイね」
などと復唱して確認。
一応コールは助手にやらせているものの、店主殿もちゃんと把握しているので一安心である。
全体的にボリューム感が凄い。
丼が真っ白なこともあり、なんだか新鮮なビジュアルである。
麺はいつもの太目ヤワ目。
にもかかわらず歯ごたえもしっかりあってなかなかのモノ。
少なめとはいっても一般的な店の大盛り以上はあるであろう。
いつもよりかなり多めに感じた。
そしてスープ。
今回はこれがやや残念な出来。
一口目はまぁ良いのだが、だんだんとコクの足りなさが露呈してくるカンジ。
カラメにする客もいたが、今回はそれが正解だったかもしれない。
豚は大きめ厚めのものが二枚と小ぶりのモノが1枚。
トロトロのモノとしっかりのモノがあって、味付けはややウス目。
これまた今までのモノと比較するとやや残念な出来。
ヤサイは大量で食べ応え有り。
もしかしたら今回はこのヤサイのせいで、スープが味気ないモノになってしまった感もあるのであった。
全体的に量は多めで結構な満腹感。
しかしながら”ややハズレ”感は否めないのであった。
それでも、”アタリハズレも二郎の醍醐味”であることは周知の事実なので、それなりに納得できるのである。
もちろんどこかのインスパイア系などと比べれば、格段の差があることは間違いないのであるが・・・。