ネガティブ最前線 -34ページ目

メール

もう永遠に

繋がる筈のなかったアドレス。

独り言のつもりで

何となくメールを書いた。


そうしたら返信がきて吃驚。

でも

他人を犠牲にしてでも前を向くことを決めたその人と

犠牲を身内に留めて立ち止まることを決めた僕とでは

話がかみ合う筈も無く。


その人は言った。

「良い人と沢山出会ったから、何度でも立ちあがれる」


僕が今まで出会った人は

誰もそんな事は言わなかった。

ただ無職の自分を罵倒し

障害者であることを認めず

本心を吐露すれば非難され。


でもきっと

僕がいけないんだろうな。と思う。

人生を諦めたから。

生きるのも死ぬのも

楽しみも苦しみも

全部諦めてしまったから。


殺してほしいと思う。

自殺が許されない世の中なら

誰かに殺してもらうしかない。

病気なんてあてにならない。

確実に死ぬには

殺されるのが一番早い。


僕の未来には

死しか残っていないから。

それだけを待って

日々を消化しているのだから。


誰か凶器を持って

強盗に来ないかなぁ。

偏見

今日、友人とカラオケに行くと話したら、


「友達はちゃんと選びなさい」


と言われた。


その友人は、最近まで確かに素行が悪く、

今も普通の感覚とは少し違った価値観を持っていて、

でも僕にとっては何でも話せる”ちゃんとした友人”で。

人間なんだから、良い部分もあれば悪い部分だってあって当たり前で。

それなのに、その友人と出掛けると言うと、

何時も家族から嫌な顔をされる。


僕自身だって、きっとちゃんとした人間じゃない。

小学生の頃は”一緒に遊んではいけない人間”扱いもされた。

それでも、数は少ないけれど、遊んでくれる友人はいた。

それはとても貴重な存在だったと思うし、

ありがたいことだと今でも思う。


そんな除者同士の僕と友人は、どこか似たようなところがあって。

だからお互い悪いところには目を瞑って

良いところでだけ付き合っている。


それが

そうして友人と付き合う事が

そんなに悪い事なのだろうか。


24にもなって

「友達は選べ」なんて

小さな子供に掛けるような言葉を向けられて

でも僕は言い返せずに曖昧な返事をしてしまう。

そしてそれは

自分自身の価値観を否定されたような気分を齎して

僕の身体に重くのしかかる。


僕は友人の良いところをちゃんと知っている。

勿論悪いところもちゃんと知っている。

善悪の判断もつかないような扱いをされて

きっと僕はその内その友人と引き離される。


それに抵抗出来ない弱い自分が

何時も酷くもどかしい。

僕は何時になったら

自分の価値観で生きていけるのだろうか。

死にたい。

随分久しぶりのこの感覚。


思いの深い所で鈍く光る痛み。

懐かしいと感じるから

余裕はあるんだろうと考える。


何時か死ぬのなら

今すぐにでも死にたい。

何が辛いのか分からないけど

何かが

忘れてしまった何かが

傷痕で存在を主張している。


終わらせてしまいたい。

こんなにも悲しい世界で

何も叶わぬ世界で

死に逝くだけの世界で

生きている意味なんて無い。


傍に誰も居ないことを

良かったと感じる。

この衝動や思考を

知られずに済むから。


慰めや同意など煩いだけ。

僕の思いは僕だけが抱えればいい。

こうして書きとめる行為は

ただそれを認識する為だけにある。


何もかも恵まれた環境で

足りないものなど無い現状で

それでも痛みを抱えている

そんな贅沢はきっと許されない。

だけど

せめて死にたいと思う自由だけは

残しておいてほしい。

睡眠

起きていると、嫌な事が沢山ある。


テレビの声

雑踏の喧騒

溢れかえる音の洪水


悪意

企み

上辺

作り笑い

疎外

事実

破壊


侵入してくる世界。


何も出来ない自分。


生きているのは辛い。

死ぬのは消えるのとは違う。

僕はただ、無意識になりたいだけ。


夢も見ずに眠る。

睡眠薬を使って

出来るだけ長く

ずっと。

そこに意識は無い。

僕は世界から居なくなる。

僕の世界も無くなる。

苦しくない。

辛くない。

痛くない。

何も感じない。

其処には何も無い。

それが一番幸せな事。


目が覚めると

其処は煉獄。

現実から目を逸らしても

僕の意識は消えない。


逃げて 逃げて 逃げて

追いつかれて

絶望する。


僕はもう

生きるのは嫌だ。

疲れてしまった。

誰のせいでもない

僕のせいでもない

ただこの世界と僕とが

あわなかっただけ。


もしも

明日を生きたいと願う人に

この命を譲れるなら

一滴残らず差し出そう。


僕にはもう

この世界に存在する必要が無いから。

融解

伸ばした手の先に

もう君は居なくて。


曖昧だった季節が

輪郭をもって色を変える。

過ぎた時間の分だけ記憶が遠退くのなら

今頃きっと僕は霞の上。

漂って まどろんで

笑顔も涙もただ懐かしくなる。


忘れるのが罪なら

覚えていられるよう刻み付けて。

傷痕の意味が思い出せなくなったら

僕はただ深い暗闇に墜ちていく。


でも

陽が暮れる度

雨が降る度

思い出は歪んでいって

もう本当がどんなか分からないんだ。

海に沈むみたいに

世界と僕は乖離して。

目を閉じればほら

あんなにも焦がれた想いも

指先から解けていくよ。


それでも生きていけるように

伸ばした手の先に

もう君は居なくて。

其処にはただ

君の面影が揺らめいていた。