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心理コンサルタントの白瀧です。
さて、ロバート・ゼメキス監督、デンゼル・ワシントン主演の映画『フライト』は、まさに人間の自己欺瞞がテーマの作品と言っていい。
オーランド発アトランタ行き旅客機に乗り込んだウィップ・ウィトカー機長(デンゼル・ワシントン)。
それは、いつもと変わらないフライトになるはずだった。
ところが、順調に飛行を続けていた旅客機が、突然、原因不明の急降下に見舞われた。
彼は、機転を利かし、制御不能となった航空機を回転させ、背面飛行させることによってなんとか地上に緊急着陸させた。
それは、どんな一流のパイロットにも不可能な奇跡の操縦だった。
その結果、機は大参事を免れ、乗員乗客102名のうち96名が生還を果たした。
彼は、「奇跡のパイロット」として一躍時の人となった。
しかし、彼の血中からアルコールが検出されたことから事態は一転する。
事故調査委員会は、彼に過失致死罪の適用を検討し始めたのだ。
過失致死罪ともなれば、終身刑も免れられない。
果たして、彼は、英雄か、それとも卑劣な犯罪者なのか。
次第に彼は追い詰められていく。
なぜなら、彼は、実際はアルコール依存症であり、コカインの常習者だったからだ。
あの日も彼は、いつもと同じように酒に酔った状態だったのだ。
彼は、生き残った乗員に対して、調査委員会への証言をごまかしてくれるように頼み込むようになる。
映画の中で、彼は、自らのアルコール依存症について、
「自分は、好きで飲んでいる。
自ら飲むことを選択して飲んでいるのだ。」
と叫ぶシーンがあります。
もし、自ら選択しアルコールを飲んでいるのなら、なぜ、胸を張って堂々と酒を飲んで操縦していたと認めることができないのでしょうか。
なぜ、ごまかす必要があるのでしょうか。
それは、彼が選択したことは、あくまでも酒を飲むことであって、その行為に責任を取ることではないからです。
それは、自らの人生を成功へと導くためものではなく、失敗へと導くためのものなのです。
なぜなら、そうすれば、失敗の責任をすべて酒に帰することができるからです。
つまり、彼は、ものごとから逃げるために酒を飲んでいるのです。
そのことを無意識は知っています。
そして、無意識は、そのことを本人からも隠そうとするのです。
それゆえ、彼は、そのことを必死でごまかそうとするのです。
自分の行動を必死で取り繕おうとするのです。
しかし、それが自己欺瞞であることに気づかない間は、決して心が休まる時はないでしょう。
人間は、自らの自己欺瞞に気づき、自らの自己欺瞞から解放されたとき、真の自由を得ることができるのです。
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