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心理コンサルタントのしらたきです。
さて、人にはそれぞれ苦手なものがあるものです。
中でも特に、計算が苦手だという人は、案外多いのではないでしょうか。
かく言う私も、計算はあまり得意な方ではありません。
では、計算が苦手な人の脳は、計算を目の前にしてどのように活動しているのでしょうか?
最近、シカゴ大学の研究チームが、このような数学や計算に対して苦手意識のある人の脳の活動を調べた実験をしました。
実験では、28人の成人を対象にし、事前の調査によって、そのうち14人は計算に対する不安が大きく、残りの14人はそうではないことがわかっていました。
被験者には、以下に示すような言葉と数字に関する問題を次々に与え、その間の脳の活動をスキャンしたのです。
問題の例
① 次の計算式は正しい? 8×9-16=56
② 次の計算式は正しい? 7×8-19=37
③ 次の計算式は正しい? 5×9-16=27
④ 次の計算式は正しい? 8×5-19=23
⑤ 次の計算式は正しい? 6×7-17=27
⑥ 次の計算式は正しい? 9×4-17=19
私のように暗算の苦手な人間は、この計算式を見ただけで脅威を感じてしまいますが、実験の結果もズバリそのことを物語っていました。
つまり、不安の大きいグループは、計算問題が出るのを見ただけで、脳の『島皮質後部』や『帯状皮質中部』など、痛みや身体への脅威を感じる部位が活発に反応していたのです。
それは、まるで指でも火傷したかのようなものだったようです。
これに対し、不安の小さいグループでは、そのような反応は見られませんでした。
この結果は、計算だけではなく、他のものごとについても、なぜ苦手なことを考えただけで苦痛や脅威を感じるのかを説明していると考えられます。
では、このような苦手意識を克服するにはどうすればいいのでしょうか?
それは、研究の共著者であるイアン・ライオンズ氏の言葉の中にヒントが隠されています。
彼は、
「不安が起こるのは(出題を)予期している間だけだ。実際に計算問題を解いているときは、苦痛を感じているようではなかった。つまり、計算そのものが痛みを伴うのではなく、それについて考えることが苦痛なのだ。」
と述べています。
要するに、私たちは、苦手なことを意識し、そのことを考え逃げようとするから苦痛を感じるのであり、そのことに思い切って飛び込んでしまえば、却って苦痛を感じなくなるということなのです。
苦手なものを克服するためには、それを避け逃げるよりも、そのことに意識的に集中しどっぷり浸かってしまえばいいのです。
そうすれば、もはや苦手を感じることはなくなるのです。
このことからも意識的に行動することの大切さが理解できるのです。
(この実験の詳細は、ナショナルジオグラフィックニュース
をご参照ください。)
最後まで読んで頂き、ありがとうございました。
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