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心理コンサルタントのしらたきです。
さて、親と子の対立はいつから生じるのか?
それは、母親の体内に子が宿ったときから、
つまり、
母親が妊娠したときからすでに始まっている。
そして、それは、母親の資源を巡る対立である。
そのことが顕著に現れるのは、
出産間近の胎児の変化にある。
出産間近になると、
胎児は急に脂肪を蓄え、一気に太ろうとする。
この、胎児が脂肪を蓄える理由については、
さまざまな説が唱えられているが、
母親が胎児に脂肪を与えて太らせている、
と考えるのには少し無理があるようだ。
それは、人間の出産の形態にある。
人間は、二足歩行の獲得により骨盤が平らになり、
女性の産道は非常に狭くなった。
これに対して、
人間の脳は大きくなるように進化した。
その結果、
胎児の頭は、産道よりも大きくなってしまった。
そこで、胎児の頭蓋骨は完全にはくっついておらず、
大泉門と呼ばれる隙間がある。
出産の際には、
その大泉門の隙間を埋めるように頭の骨が重なり合うことによって、
頭が小さくなり、ようやく産道を通り抜けられるようになる。
そのため、人間の女性は、他の霊長類と比べても、
他に類を見ないほどの難産を強いられることになった。
このこと一つをとっても、
出産は、人生においてとても大変な大仕事であり、
女性の方には、いくら感謝しても感謝し過ぎるということはない。
それゆえ、
このような難産を強いられる母親が、
わざわざ、しかも出産間近になって、
胎児に脂肪を与え太らせるとは考えにくい。
なぜなら、それは、
母子共に危険に陥れるような行為だからである。
そこで、サラ・ブラファー・ハーディー女史は言う。
この行為は、胎児が行っているに違いない、と。
つまり、
胎児が、母親の資源を母胎の意思に関係なく、
自ら勝手に摂取し、
脂肪を蓄えまるまる太ろうとしている、ということだ。
ここに、
母親の資源を巡る親と子の対立が垣間見えてくる。
では、なぜ、胎児は、
狭い産道を通り抜けるのに危険であるにも関わらず、
まるまると太ろうとするのか?
その答えは、人間の子育ての歴史にある。
この続きは、また次回に書きたいと思います。
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