既に真夏の様な暑さを見せる、春も終わりに近づいた(?)昨日。
連日、某大学のアメフト試合での危険タックルが話題になり、私も映像を確認してみた。

私達が若い頃は、夜中に民放で放送されるアメフトの試合を観るか、スポーツニュースで観る程度しか情報を得られなかった。
バッファロービルズのジム・ケリーが映っただけでも興奮した記憶がある。
まして、国内のアメフトの試合など、好きな人間が年に1回東京ドームに観に行く程度ではなかっただろうか?
それが今や、ネットさえあればローカルなものでも詳細に解ってしまう。
便利と言えば便利、恐ろしいと言えば恐ろしい時代である。


昨夜は、東天紅仲間3人でセット。
他の2人は、この4年の間に知り合った東天紅仲間。
二人とも私より10年先輩で、様々な面で可愛がってもらっている。
様々な面で。

あ、いや、変な意味はない(笑)。
東天紅や四麻に誘って頂き、様々な方をご紹介頂いたり、ここでは書けない場所をご紹介頂いたり・・(←内緒です)


で、昨夜はガリ1個100p、⑤・5・五に赤が1個ずつ入り、赤はガリ3点。
オープンリーチあり、フリテンオープンなし、というだけで、特に変わったルールはない。

基本は一局清算だが、諭吉さまや一葉ちゃん・英世先生が毎回卓を行き来するのはあまり宜しい光景ではない(笑)ので、1点=100点棒で対応し、点棒がなくなったら一度清算する、という形で毎回行っている。


さて、昨日も書いたが、東天紅でのタブー=不用なオリ。
毎回全力で攻めるので、四麻でも攻撃型の人は、最初の印象はかなり良い。
ただ、打てば打つ程、実は守備力が非常に大切なのも解ってくる。
とにかく牌数が少ないので、出来上がる役や必要そうな牌、タテか、ヨコか、程度は読んでいく必要がある。
同じ不要牌、同じ複合形を残すのでも、相手に必要・不要、山にいそう・いなそうと考えて残す必要がある。
出来る事なら放銃を回避した上で自分がアガるのが最も理想だからである。


開始から約5時間。
タブーと解っていながらついついオリてしまう、3人のうちのAさんが箱(アルティマだったので黒棒2本入れて▲45,000点=45,000p)を割り、1回目のリセット。
私の親・三本場から続行スタート。
配牌を開けると


①①①③④⑧1赤5南南西北一九


最初に北・一・九のガリを抜き、こうなった。


①①①①③④⑧⑨14赤5南南西


あまり良い手とは言えないが、三麻ならこれが一列目に仕上がる事もある。

そして何より、4枚ある①の扱い。

通常の四麻や三麻では、この程度の手では、もしかしたらこの①をアンカンするのをためらう方もいるのではないだろうか?
東天紅でも、たまに途中から手の内4枚でアンカンする方も見かける。

しかし、私は絶対に1巡目にアンカンをする。
何故なら、東天紅では1巡目にガリを抜いた後でも、天和・地和やダブリーは成立する。
仮に、例えば

③⑤⑧⑨1367南北一一九九

こんな、何でもないクソ手の様な状態でも、手にあるガリを5個抜いて、『④⑦25南』と持って来ると天和(地和)の完成となってしまい、たちまち61点を失ってしまう。
ガリを抜く事で、天和・地和・ダブリーの権利は消えない。
無論、リーチ後の一発も消えない。
リーチ一発目のツモがガリで、リンシャンからガリを5連続ツモってから6枚目にアガリ牌を持って来ても一発ツモになる。
もし仮に、①をカンせず、ダブリーや地和をくらえば、それはアンカンしなかった人間のミスと私は考えている。


なので、当然アンカンした。


するとAさん

『ギャー!本当か!!』


どうやらガリ2枚でかなり手広いイーシャンテン、つまり、地和やダブリーのチャンスだったらしい(汗)

結局、カンしなくとも地和やダブリーにはならなかった(カンせずリンシャンが違ったら解らない)が、常にこんな冷や汗と隣り合わせである。
通常の三麻や四麻をやっている方が、慣れないうちに東天紅を打つとどうしてもやってしまう事。


『オリ(回し打ち)』


東天紅において、基本はオリたら負けるというメカニズムが良く解らない為である。


何故基本はオリたら負けるのか?


1.放銃するよりツモられる方が点数が高い

ツモられると『ツモ』で1点加算、放銃の場合は加算がない(放銃点を設定しているルールの場合は別)為、放銃せずにツモられるとつい助かった気になりやすいが、実は全然助かっていない(笑)
ツモられたら『損した』という感覚を持てないと永久に勝てない。


2.順目が進めば進むだけ点数が高くなる

例えば、3巡目にリーチが入り、リーチ者のガリが1個。
これが5巡も先延ばしになると、ガリが6個・7個と増えるケースも多々ある。
通常の三麻・四麻の様に、リーチした時点で裏ドラ・カンドラ以外の点数が確定しているワケではない。
もちろんリーチ後もガリを抜ける。
オリて点数が高くなってからツモられるよりは、極端な話、安いうちに無理矢理手を崩して放銃するのも戦略の1つである。



しかし、例外もある。

カラス(ガリを1個も抜いていない状態)には回さなければならない。
カラスでアガられると通常点以外に20点が加算されてしまうので、ガリを1個抜かせるまでは、なるべく耐えないとならない。
とは言え、カラス状態は頻発しにくく、それ程遭遇する事はない。
その時だけ注意すれば事が足りる。


理想の戦略は、

『先制されても真っ直ぐ行き、放銃を回避しながら自分がアガる』

事である。
つまり、自分にとって余計なドラや5(←アガると1点なので待ちになりやすい)をいつまでも抱えていたり、牌の残し方、④と⑦どちらを打つか?などでは良く考えないとならない。
④は通るけど⑦は放銃ならば、④を打たなければならない。
自分の手牌構成と河を合わせると、見抜ける事もあるので、オリないからと言って無造作に打ち出しても負けてしまう。


やってみると非常に荒いルールに思えるが、実はかなり繊細な考えが必要とされ、ハマる人は本当にハマってしまう。
東天紅。
麻雀打ちなら名前程度は御存知だろう。


しかし、これを合法的(?)な範囲で打つとなると一般のフリー店を見つける事は容易ではない。
というか、ほとんどない(笑)。
それもあり、回りで打つ人も少ないだろう。


その為

『名前は知ってるけどルールは知らない』

という方も結構多いと思う。



ルール自体は結構簡単。
手役は基本的に一般的な三麻とほぼ同じである。
三色はなく、リーチや平和・一気通貫・タンヤオ(もちろん喰いタンあり)・清一色・役牌など、普通にある。
役満も天和・地和はもとより、大三元・四暗刻など、普通に存在する。

なので、牌をツモって、いずれかの手役を目指して手作りをし、アガリに向かう。
ここまでは通常の三麻四麻と同じである。


通常の三麻や四麻と違う点は、何と言ってもまず点数の計算方法が違う。

3900点・8000点等、通常の三麻や四麻ではアガリ役と符によって点数を計算するが

東天紅では
平和→1点 ツモ→1点 タンヤオ→1点・・・
と、基本は四麻の翻数を点として数え、合計8点などと申告する。

また、通常の四麻には無い点数が存在する。

(1点役)
・メンゼン → メンゼンでアガると必ずつく
・親 → 前回アガった人が親になるが、親でアガると必ずつく
・本場 → 親が連続してアガると本場がつき、一本場につき1点ずつつく。本場がある状態で子がアガった場合は、アガリ点に本場を含めるが、親が移動して次局からは本場が消滅する。
・5ピン5ソー → 各5は1牌につき1点
・ミンカン
・ガリ → 別途

(2点)
・バンバン → 場ゾロ アガると必ずつく
・アンカン

(4点)
・セット → 4種類あるガリのうち、一種類を全て抜いた場合

(20点)
・カラス → ガリが1個もない状態でアガった場合
・ノーテン罰符

(50点)
・役満
・流し役満

(点数2倍)
・ダブリー

他にもハウスルールが多数存在し、メンゼンのジュンチャンは20点に格上げや、オープンリーチ有り・放銃点が別途つく等、場によって違うので確認は必要。



で、上に書いたが、何と言っても東天紅の特徴は『ガリ』。

東天紅では、萬子は一・五・九を使用する。
ただし、萬子の一・五・九と、北は

国士無双・大(小)四喜・清老頭(←認めないルールもある)

以外で使用する事は出来ず、基本、手の内にあれば花牌の様に右側に晒し、晒した分をリンシャン牌から補充する。
抜いた牌は『ガリ』と言って1枚につき1点として扱われる。
※国士無双で北や一など、ガリ待ちだった場合、他人がガリを抜いた時点でロン出来る。


例えば、親の二本場でリーチ、以下の手をアガると・・


①②③④④⑤⑤⑥⑥⑦⑧発発 ツモ⑨

ガリ 一一五九北 表ドラ 東 裏ドラ 発

リーチ(1)
ツモ(1)
メンゼン(1)
一盃口(1)
一気通貫(2)
メンホン(3)
親(1)
二本場(2)
バンバン(2)
5ピン(2)
裏ドラ(2)
ガリ(5)

合計 23点


となる。



で、1点あたりのレートを決め、基本は一局清算。



なんだ、普通の麻雀と大して変わらないじゃないか・・

いえいえ、全然違います(笑)


基本、放銃なら1人から、ツモなら2人からの収入なので、圧倒的にツモアガリが優位。
つまり、場合によっては当然見逃す(笑)


また、基本的にオリという選択はない。
というか、オリたら100%負け組になる(笑)
※理由は別の機会に


かと言って、放銃ばかりではダメなので、牌効率・手牌読み・戦略・危機回避能力・臭覚・味覚・触覚(←いらないものも沢山ある(笑))等、あらゆるものを駆使して、ツモあがりにかける、やってみると非常に奥深いのである。