山口へ行ってきましたとさ | かものはしの口遊〜くちずさみ〜

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島根から札幌に来て18年目。相方、娘に猫(雌)も加わり、居場所が徐々に奪われていく様子を口遊みます

試験まで残すはあと一週間。いよいよ追込みの今日のこの日に山口まで、まるで絵に描いたような現実逃避してきました。
ここんとこ勉強ちゃんと頑張ってたんだから、一日くらいいいや~♪って自分を説得(いとも簡単に説き伏せたが)したはいいが、明らかに予定のペースより遅れている上に昨夜は急な来客で全く勉強出来なかったんだが、そんな事は今日一日まるで気にせずに遊んでまいりました。

瑠璃光寺


実は来月の初めまで、瑠璃光寺で50年ぶりのご開帳ということで、10年以上ぶりに瑠璃光寺へ。
昔は全然興味が無かったんであまり印象にも残って無かったんだが、改めて見るとなるほど、西の京と呼ばれる由縁が分かる気もする風情ある五重塔がそびえ、その一層目の扉が開いて中から仏様が顔を出しておいでではないか。周囲にたむろう観光客を愛でながらの50年ぶりのシャバの空気を満喫されておられた。

しかしこの瑠璃光寺の敷地内(?)になるのかな。金比羅さんがあるわ一畑薬師があるわ、色んな神様が混在しとるではないか。まるで神社仏閣のアウトレットモールのよう。これでは下手に自分の宗教の寺社にだけお祈りなどしたら、丸見えの他の神様からどんな天罰仏罰があるか分かったものではない。寺も神社も一緒にあるようだが、本当にここでお祈りしてご利益があるのか怪しくなってきたわ。


次に雪舟庭園を見に行った。
雪舟庭園といえば、実は益田は雪舟の終焉の地で、医光寺万福寺とふたつも雪舟庭園を持つお寺があるという雪舟マニアにはたまらないマニア向け観光地。
どれ、それでは山口の雪舟庭園とやらはどんなものか、益田からの代表として見比べてやろうではないかとお寺に入る。

雪舟庭園


…完敗でした。
こりゃスケールからして違う。益田のようなこじんまりした物を想像していたが全然違った。雪舟さんが元気な頃の庭園と、余命幾ばくかの状態で作ったような庭園と比べてはいかんのぉ。
お寺から見るだけではなく、庭園を取り巻く裏山や周りを歩けたので遊歩道を歩いてみたところ、山の上へ続く一本道を発見。どうやらこの奥に毘沙門堂があるらしいというので、すぐに着くと信じて階段を登って登って登って登って…

おおっ、山頂に着いたじゃねぇか!!何でこんな山の頂上にこんなもん作るんだ??山頂にあるなんて知ってたら登らんかったわ。麓にちゃんと書いておいてくれ~。
毘沙門堂は誰もおらんかったが「ご自由にお入り下さい」と書かれてたので入ってみたら、毘沙門様の像が5体ほど並んでいた。…本当にご利益あるんかのぉ、これ。
受験の神様にもなるらしいので一応お祈りしておいたが、これで落ちたらあの5体のどれか(もしくは全て)が偽者だったのだろう。

そして木戸神社へ。
維新の三傑の1人、木戸孝允の旧宅などがある神社。
この神社は“木戸への感謝の印に作った”みたいな事が案内板に書いてあったのだが、木戸神社へ行ってびっくり。

木戸神社


おいおい、なんだこのボロボロの神社は。
やたら低い鳥居を抜けると、耐震偽装するまでも無く震度2程度で崩れてしまいそうなほどボロボロな、到底神社とは呼べないような廃屋に木戸孝允の写真が飾られて賽銭箱が置いてあるではないか。何だ?木戸孝允は地域の皆様に何か恨みでも買っていたんかのぉ。壁には画鋲がたくさん刺さっておった。神社どころか納屋にすら見えない本当にただの廃屋に1人残された木戸孝允の写真が寂しさを増幅させていた。

近くに木戸孝允の旧宅もあるはずだ…と探してみたところ、跡地の碑があった。無いんかよ…。つくづく山口では扱いが酷いのぉ木戸さんは。

最後に湯田温泉に寄った。ずいぶん前に職場の旅行で来て以来。
めちゃくちゃ人が多かった。歩きまわったんで疲れがあったんだろう。あんまり人が多い温泉は好きじゃないんだが、かなりゆったりとくつろいだ。
これで勉強の英気も養えたのぉ…と思ったのだが、湯疲れで眠いんでこのまますぐに寝てしまうでしょう。

帰り道は居眠り運転をしていたが、それでもいつものペースで帰ってきたのはきっと小人さんが出てきて一生懸命運転してくれたお陰だろう。