あれから3年、被災地の皆さまにはお見舞い申しあげます。
それにつけても、福島原発の人災には思い返すたびに当時の政権担当者たちに腹が立ちます。メルトダウンに近い最悪の事象が起きているなかで、保安院のエリート官僚は事実を伝えることはありませんでした。
素人集団の内閣がパニック回避の大義を掲げて、隠ぺいを決めたのでしょうが、我が国は移民で構成された戦勝国と違い、ほぼ単一民族ですから有事の際に暴動や略奪は想像しにくい環境です。米国との戦争に負けて以来、貧困による暴動・略奪はなかったはずです。
先例主義の官僚政治で、先例にない暴動・略奪という事象発生を恐れて原発事故を楽観的に告知したということは、未曾有の被害が想定されるので歴史を塗り替える出来事になると予想したのかもしれません。
何はともあれ、3年たちました。専門家が断言した大余震は幸い今のところなく、沈静化していくような期待もでてきました。
油断大敵、忘れたころにやってくる魔物に警戒を解くわけにはまいりません。
吉野輝一郎