Let it be done. Let it be written. | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

毛沢東語録というのがありました。
どんなものだったかすっかり忘れましたが、昔見た映画「ベンハー」のシーンでのファラオのセリフは覚えています。ファラオが命令しその内容を記録に残せと、公の席で指示しています。


Let it be done. Let it be written.


15年お世話になった会社にも同様のオーナー語録がありました。
「社長指示事項」という書類で、本社の社員に社内回覧されました。社内回覧ですから、だれがいつ読んだかが押印により記録されます。


この書類は、オーナーが視察された事業所の責任者または側用人が作成、本社に報告します。内容はオーナーの発した指示を言葉どおり記録したものです。その行間は幹部社員が自己責任で読み、オーナーの意図を部下に伝えます。時には、指示された言葉と違う解釈をすることもあります。部下も同じ書類を読んでいるので、幹部社員の解釈の仕方をOJTで学習します。もちろん朝礼暮改もありです、おびただしい量の指示が発せられ、指示を受けた従業員が自分なりに取捨選択して発せられた言葉を「指示事項」として報告書に記入します。


社長指示事項をそれぞれの部門の都合で解釈しても問題はおきません。なぜなら、部門の意思決定はオーナー決裁事項ですし、全部門を統括するNO2の解釈が幹部社員の解釈となるからです。したがって、指示事項の解釈がオーナーの意向に反することはありえないということになります。オーナーのカリスマ性の賜物です。