50過ぎに最初の会社を興した際、IBM出身パートナー2人のうちのひとりがまとめる提案内容に怒りを覚えました。彼が取引先に提案する案件は、小規模で、利益額は1~2週間1家族の生計の足しになるぐらいのものでした。ベンチャー業界では小さく始めて大きく育てることがお約束ではありましたが、この人は小さなリスクで小さな利益の限界を超える意思表示を結局しませんでした。健康上の爆弾を抱えていたのも一因でしたが、結局ITバブルの崩壊の流れのなかで、市場からいなくなりました。
先日放送の「歴史秘話」によると、本能寺で織田信長を攻めた時の明智光秀は、当時としては高齢でした。人生50年の時代に67歳で天下を狙いました、安土桃山時代では、子や孫に託すべき仕事のような気がします。従う重臣も老人会では体力で敵対勢力に勝てません。
平成22年簡易生命表によると、男の平均寿命は79.64です。現在なら67歳で勝負してもまだ時間が残っています。永田町でも西新宿でも、60~70代の人たちが天下を狙って日夜戦っています。
いつの世も、挑戦を続ける人たちは残り時間を気にしません。
諦めた時が負けとなり、先行き不透明な残り時間の時価が暴落しますから。