生き残ればONLY ONE | 団塊世代の"愚考にため息"

団塊世代の"愚考にため息"

ふと思い出す過去の出来事と後悔。次々と、浮かんでは消えていく愚考を書きとめていけば、いつかはネタ切れになるはず。きっとその後は、良き日々の思い出だけが浮かんでくるにちがいない。

リーマンショックの一番底の頃、某半導体メーカーの経営者が赤字転落の業績予想を発表する際、残存者利益を獲得できる体力を自社は持っていると述べました。


残存者利益とは、飽和市場・衰退市場で競合他社が事業撤退した後、生き残った企業が残存する市場を独占し利益を手にするというものです。

少ないパイを皆で分け合うより、残ったパイを最後に独占するほうが「おまけ」が多いかもしれません。将来性の希薄な市場に居残るより、余力を残して早めに撤退し、他の有望な業態に転換するほうが無難な選択かもしれません。皆が居なくなった市場に果たしてどれだけビジネスチャンスが残っているかも不透明ですが、競合なしで、生き残ればONLY ONE企業となります。

生き残って残存利益を取得するという意味では、限りなく灰色な政治家が犯罪性を否認して、最高裁までしぶとく無罪を主張するケースに似ています。