身体というのは細かくみていくと複雑です。

ぼくらの身体はどのように空気を摂取し、処理し、エネルギーを引き出すのか。

その空気はどんな影響を脳や骨、血液、膀胱、その他あらゆるものに与えるのか。



そのすべてを理解することは難しい。

情報量の多さが理解を加速させるとは限りません。

頭の良さが情報量の多さではないように。

情報量が多いと計算が複雑になります。

複雑性が増しているから。

答えを出すまでに時間がかかる。(ぼくらが生きているうちに終わらないかもしれません)

じゃあ、どうすればいいのかというと、抽象度の高さです。

抽象度の高さが計算をシンプルにします。

情報量の多さを包摂しながらも計算を軽くしてくれるので移動を加速させてくれます。

移動の加速が理解の加速や頭の良さを担保してくれます。



ぼくらは情報量が多いことを良きとする雰囲気があります。

細かく仔細にいろんな情報を付け加えていく。

それも大事なことはもちろんありますが、少ない方が豊かであることが多いように思います。

コルビュジエ、ライトに並ぶ近代建築の巨匠であるミース・ファン・デル・ローエはこういっていました。

Less is more 

と。

「少ないほうが豊かである」ということ。

日本語では「余計なものはないほうがいい」と訳されることもありますが、「少ないほうが豊かである」という表現の方が彼の語ることに近いような気がします。

彼の有名な作品で身近なものは「バルセロナチェア」かなと思います。
シンプルなデザインを究めていくことによっていかに美しさを現出させることができるか、ということです。

シンプルにすればするほど、要素は削ぎ落とされ本質的なものしか残らなくなっていく。それが見た目にまで現れてくるのです。(ちゃんとやればですが。)

シンプルにすることによってより本質的なものへ潜っていく行為は、ある種の細部への繊細さが必要になってくるように思います。

それをミースは

「God is in the details.」

といいました。

神は細部に宿る、と。

この情報量の多さとはベクトルの違う、本質的なところへ向かう細部への意識が抽象度の階段を上がっていく行為のようにも、ぼくはみえています。

そこには針の穴を通すような繊細さがいる。


「物事は単純なのが良い。単純なものが決して馬鹿なものではない。私が単純を好むのはおそらく明確だからであって、安直性などが原因ではない。私は明確な構造に関心がある」(ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ)


で、

いかにシンプルに考えるかです。

この前の記事で呼吸のことを書きました。
読んでなかったらぜひ読んでください。
この記事では、口は食事のためにあり、鼻は呼吸のためにあり、呼吸で使うべきは「鼻」です、ということを書きました。

そして口呼吸によって顔のカタチまで変わってしまう、ということでしたね。


「そしてもし私が人間の言葉で伝えられる最も重要なモットーを後世に遺そうとするならば、それは3つの単語で表さねばならないーーく口を閉じろ>......私がそれを描き、刻む場所、全世界のどの子供部屋、ベッドの支柱でも、その意味を取り違えられることはないだろう。そしてもしそれに従えば」とカトリンはつづけていた。
「その重要性はまもなく理解されるだろう」


それは古代から分かっていたことでした。

紀元前から。

本来あるべき呼吸は古代からある方法で、現代のぼくらの世界で失われた方法なのかもしれません。


「成長しても身長が6フィートに満たない」男性はほとんどおらず、「6フィート半(約198センチ)の者が非常に多く、7フィート(約213センチ)の者もいる」。みなヘラクレスばりの体格で、肩幅が広く胸は樽のようだった。女性も同じくらい背が高く、同じように目を引いた。

口から吸った息は体の力を奪い、顔を変形させ、ストレスや病気の原因になると説明した。一方、鼻から吸った息は体を強く保ち、顔を美しくし、病気を防ぐ。
「肺に入る空気と鼻に入る空気の違いは、蒸留水と普通の貯水槽や蛙が棲む池の水との違いに等しい」


顔を変形させてしまうのはミューイングでみた通りです。(動画のように軟口蓋に舌を当てるときは上に押し上げるようにやりましょう。上顎骨は可塑性があります。)



構造的にいきなり鼻呼吸にすることができない人もいると思います。(要素に分解してできるところからやるべきだと思います。やりやすいところから)

鼻呼吸がゴールではなくて、ぼくらが目指したいのはそれを通過した本来の美しさを取り戻すということです。

それぞれが持つ本来の美しさ。

本来の美しさを取り戻すには要素分解した3つの方向性があるかと思います。

1、呼吸(鼻呼吸)
2、骨格の改善(ミューイング)
3、身体の緩み(アライメントの調整)

この3つは相互に関連していて、どれかの変数を変えれば、連動して変わっていくことができると思います。(単体の意識だけでは、車輪は回らないということでもあります。社会的洗脳も外して)

美しくなるためにいろいろな情報があります。

そのいろいろな情報の多さに溺れてしまうこともあるでしょう。

あれをやらないといけない、これをやらないといけない、と思ってしまうこともあるかもしれません。

情報には溺れないように。

注意しながらちゃんと泳ぎましょう。

泳いだ先によりよい未来があります。

人間本来の呼吸の仕方を取り戻して、骨格を本来のあるべき状態へ戻して、身体の緩みも取り戻す。

そうすることで圧倒的なパフォーマンスを獲得することができます。

個々人が持っている本来の美しさです。

外部からの加工によって強制的な変化をさせたものは、元々の状態に戻っていきます。

ミューイングの動画であったように、強制変化させたものは、元の状態に戻ろうとする。

それがホメオスタシスだから。

人間本来の状態を取り戻す方向へ舵取りをすることができれば、ホメオスタシスはそちらへ向かって移動していきます。

その果実は睡眠の質は良くなり、ウエストも細くなる、頭が冴えて思考力を取り戻すことができるでしょう。

そして、体力が戻り、柔軟性を獲得できて、強くしなやかな身体になっていく。

これが本来の美しさです。(見た目も等しく美しく!)

美しさとは機能である。


「デザインは見た目だと思っている人達がいる。でももちろん、深く考察するなら、それはいかに機能するかだよね」(Steve Jobs)

c.f.美しさをいかにデザインするか。見た目といかに機能するか。物理空間は情報空間に包摂されている。


この視点から具体的な世界をみていくと、みえてくるものがきっと変わってくると思います。

一緒に美しさを取り戻しましょう!

追伸
今回もありがとうございます!!
ランクイン感謝です!


■お知らせ
セッション(施術・メンタリング)などについてのご質問、お問い合わせはお気軽にどうぞ!
お問い合わせはこちら


セッション(施術・メンタリング)のお申し込みはこちらからお願いします。
お申し込みはこちら