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景表法ニュースレター バックナンバー

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元政府委員、薬事法ドットコム社主の林田です。

 

先々週は景表法違反の措置命令を例として、そ

れを争うやり方について説明しましたが、一旦

措置命令が出てしまうと、消費者庁が定例で記

者会見を開いていることもあり必ずメディアで

報道されてしまうので、それによって信用が失

墜し、仮にその後争って勝ったとしても措置命

令の発令と同レベルで報道されることはないの

で、信用が原点に戻ることはありません。

 

したがって、行政の指摘があった後、措置命令

が出ないように争うことがとても重要です。

 

今日はその争い方について説明しましょう。

 

1.まず、行政手続法により、行政が行政指導

を行う際は書面で行うよう要求することができ

ます(行政手続法36条の3)。

 

薬機法の行政指導に関しては必ず「報告書」の

提出が求められるので、一応このルールを意識

していると言えます(報告書の例>リンク)。

 

2.しかし、実際には行政は行政指導にも至ら

ない「インフォーマルなやり方」を好みます。

 

(1)消費者庁(実際にはその委託を受けた業

者)が健康増進法のネットパトロールを行い

LPの修正を求めてくることはみなさまもご存

知のことと思います(パトロールによる指摘書

の例>リンク)。

 

これに従わないと消費者庁から電話(時として

メールもあり)で連絡が来て、修正を求められ

ます。

 

これは「インフォーマルなやり方」の一例です。

 

(2)「薬事の虎」で昨年から何度も、東京都

の景表法担当セクションから電話がかかって来

て口頭で修正を求められることをお話ししてい

ますが、これも「インフォーマルなやり方」の

一例です。

 

3.このような「インフォーマルなやり方」に

対しては「口頭でおっしゃっていることが行政

指導であるならば行政手続法36条の3により

書面で下さるようお願いします」と対応するこ

とができます。

 

そのような対応をすると、うやむやに終わるケ

ースが少なくありません。

 

4.「インフォーマルなやり方」として「出て

来なさい」と言われることがあります。

 

これに対しても「行政指導を行うためというの

であれば書面で下さるようお願いします」と対

応し「ヒアリングのため」と言われたら「ヒア

リングはメールやオンラインMTGでも可能な

のでそちらでの対応をお願いします」と対応す

ることができます。

 

5.4で「処分を下す可能性があるので聴取が

必要」と言われたら、YDC/TTIの弁護士同伴

で出向きましょう(弁護士法人TTI>HP)。

 

もし拒絶されたら(措置命令になった事件でそ

ういう事例があります=事例A)、「それは憲

法31条(条文>リンク)が求める適正手続の

要請に違反している。少なくとも行政の裁量権

濫用」と対応しましょう(上記の事例Aは

YDC/TTIに依頼が行われていなかったのでそ

のような対応が行われず、結局措置命令に至り

ました)。

 

元政府委員、薬事法ドットコム社主の林田です。

 

先週火曜日に、景表法違反で361万円の課徴

金を受けたくまのみ社(>課徴金DB)。

TTI/YDC取り扱い案件でした。

 

1.措置命令では次のようにいろんな景表法違

反を指摘されました。

課徴金3千万でもおかしくない感じでした。

 

(1)ウェブサイトにおいて

「埼玉県口コミNo1!!」、

「くまのみ整骨院・整体院は、大手口コミサイ

ト口コミ数各地でNo1の実績!」等と表示、

さらに、店頭表示において

「埼玉県口コミNo1」等と表示するなど、あた

かも、自社が運営する店舗が「口コミ」におい

て高評価であること及び「口コミ」の件数が埼

玉県で1位、ないし、各地で1位を獲得した

かのように表示していた。

 

→しかし、実際にはそうではなかった。

 

(2)「さいたま市のくまのみ整骨院グループの

メディア掲載実績」等と表示、さらに、

「今まで当店ではさまざまなメディアにご紹介

頂きました。その一部をご紹介致します。」等

と表示するなど、あたかも、複数の雑誌の企画

又は特集、ないし、テレビ番組で自社が紹介さ

れたものであるかのように表示していた。

 

→しかし、実際にはそうではなかった。

 

(3)「お客様満足度98.7%」、「Premium

Body Balance 埼玉・銀座 痩身結果No.1サ

ロン」等と表示するなど、あたかも、顧客から

の満足度が非常に高く、自社が提供する本件役

務の痩身結果が1位であると評価されている

かのように表示していた。

 

→しかし、実際には根拠がなかった。

 

(4)「お客様の声」と称するページにおいて

「施術一例 ほんの一例です。」、

「小顔矯正は当店人気施術メニューです!その

一部をご紹介致します!」等の文言とともに、

15名の人物の施術前及び施術後の写真を表示

するなど、あたかも、本件役務の提供を受けた

顧客の写真であるかのように表示していた。

 

→しかし、実際には純粋顧客ではなかった。

 

(5)(a)「-7.3kgの体験! ※効果には個

人差があります 埼玉No.1整骨院プロデュース

美骨盤矯正+選べる最新痩身5種ダイエット」

等と表示するなど、あたかも、本件役務には痩

身効果があるかのように表示していた。

(b)「戻りにくい小顔矯正 左右バランス、

ほうれい線やタルミ・シワが気になる方へ た

った1回の施術で小顔をキュッと引き締め効

果」等と表示するなど、あたかも、本件役務に

は小顔効果があるかのように表示していた。

 

→しかし、実際には根拠のないものだった。

 

2.これが、課徴金命令だと訴求効果だけにぐ

っと絞られています。

 

令和4年6月2日から令和5年1月20日まで

の間、自社ウェブサイトにおいて、例えば

「-7.3kgの体験! ※効果には個人差があり

ます 埼玉No.1整骨院プロデュース 美骨盤

矯正+選べる最新痩身5種ダイエット」、

「Premium Body Balance式

部分集中痩せダイエットプログラムは、全ての

脂肪・セルライトに絶大な効果があります」等

と、あたかも、本件役務の提供を受けるだけ

で、本件役務の効果により、脚部又は腹部の脂

肪が落ち、脚部又は腹部の著しい痩身効果が得

られるかのように示す表示をしていた。

 

3.これで、課徴金も361万まで落ちました。

論点の絞り込みの結果、と言えます。

元政府委員、薬事法ドットコム社主の林田です。

 

今日は、先週お伝えした「物言う事業者」に関し、

行政処分を受けた場合についてお話しします。

 

1.行政処分で一番なじみが深いのは、景表法

違反の措置命令と思われますので、それを例と

してお話ししたいと思います。

 

2.まず、消費者庁に対して審査請求ができま

す。

 

(1)そうすると消費者庁の措置命令を出した

部署とは別の部署が措置命令を検討し、問題

ないということになれば(100%そうなります

が。。)、総務省の第三者委員会に諮問します。

 

※大正製薬の花粉を溶かすマスクの措置命令

事件(>措置命令・確約手続きDB

 

大正製薬社は、措置命令の直後に消費者庁の

考えはおかしいとのプレスリリースを発表し、措

置命令を争う審査請求を2019年10月に行い

ましたが、それに対し、消費者庁が第三者委員

会に諮問したのは約2年後の2021年9月でし

た。

 

(2)そして、第三者委員会が結論を出します

(今まで第三者委員会で覆った事例はありませ

ん)。

 

※大正製薬事件

上記の大正製薬事件では、諮問があった約半年

後に、第三者委員会が「措置命令相当」の結論

を出しています(>措置命令・確約手続きDB)。

 

(3)審査請求は措置命令の後、半年以内に行

うことが必要です。

 

3.上記の審査請求の前でも後でも、裁判所に

対して措置命令の取消訴訟が提起できます。

 

こちらも企業の勝ちの事例はありませんでした

が、糖質カット炊飯器に関する4社に対する

措置命令(>措置命令・確約手続きDB)に対

しforty-four社が提起した取消訴訟に関し、昨

年7月29日、東京地裁は企業勝訴の判決を下

しました(消費者庁は控訴したので事件は現

在東京高裁に係属中)。

 

*この事件に関してはYDC薬事法ニュースを

ご覧ください(>リンク)。

元政府委員、薬事法ドットコム社主の林田です。

 

先週木曜日、消費者庁はエステ「スリムビュー

ティハウス」に対し特商法違反を理由として、

業務停止命令(法人・代表者個人、共に3ヵ

月)を下しました。

 

YDCの薬事法ニュースをご覧下さい。

――――――――――――――――――――

『消費者庁|スリムビューティハウスに業務停

止命令 痩身エステ契約で特商法違反』

 

◆消費者庁は1月29日、特定継続的役務提供

業者であるスリムビューティハウス株式会社

(東京都港区)に対し、特定商取引法に基づく

行政処分を行ったと発表した。

 

◆消費者庁によると、同社はエステ契約におい

て、「当社の骨盤ダイエットは、医学的根拠に

基づいて独自に開発した施術」などと勧誘、契

約意思がない旨を示した消費者に対しても、収

入状況などを聞き出しながら執拗に勧誘を続け

るなどの行為をしていた。

 

◆また、同社の商品である「エンザイムフロー

ラ」等の定期購入について、「エステを受けな

がら、プロテインを飲めば、代謝が上がるの

で、もっと痩せる」などと勧誘し、さらに、本

来は役務提供契約の解除に伴いクーリング・オ

フや中途解約が可能であるにもかかわらず、あ

たかも解約できないかのように告げていた。

 

◆消費者庁は同社に対して2026年1月30日

から4月29日までの3か月間の業務停止命令

を下した。

 

◆また、同社の代表取締役に対しても同期間の

業務禁止命令を下した。

――――――――――――――――――――

 

ポイントは4点。

 

(1)「当社の骨盤ダイエットは、医学的根拠に

基づいて独自に開発した施術」と効果に関し根

拠のないトーク(不実告知)

 

(2)クーリングオフや中途解約に関し虚偽の

トーク(不実告知)

 

(3)(2)によりクーリングオフや中途解約を

妨害

 

(4)断っているのに執拗に勧誘

 

なお、現段階で特商法の特定継続的役務提供

に該当するのは

(イ)エステ (ロ)美容医療 (ハ)語学教室

(ニ)家庭教師 (ホ)学習塾 (へ)パソコン教室。

 

本件は(イ)に該当します。

ちなみに「脱毛」は(イ)(ロ)に該当しますが

「発毛」は該当せず、規制に差があります。

元政府委員、薬事法ドットコム社主の林田です。

 

YDCは弁護士法人TTI(>TTI。グループの

M&M法律事務所含む>M&M)と連携して、

「物言う事業者」活動を展開しています。

 

つまり、従来は「お上と争ってもろくなことはな

い」という発想で、「謝って許しを乞う」という

スタンスが多かったのですが、葛の花事件など

でそれではかえってマイナスということが認識

され(葛の花事件では、行政に許してもらおう

と思って任意の謝罪広告を出した12社全社

措置命令を受けた)、「言うべきことは言う」

スタンスが広がり始め、YDC・TTIはそのムー

ブメントを加速させています。

 

今日はそんなQ&Aです。

 

Q.当局からの指摘に対して、YDC・TTIさん

から反論を行ったところ、当局は何も言って

来なくなりました。

もうすぐ1年になります。

うちはもう大丈夫と考えてよいのでしょうか?

 

A.1.1年近く何も言って来ないのであれば

そう考えてよいと思います。

 

2.仮に何かの処分に向けて動き出したら次の

ように反論したらよいでしょう。

 

「本件において、行政庁は、〇年〇月の調査に

より事実関係を十分に把握し得たにもかかわら

ず、約1年にわたり何らの指摘・是正指導・

注意喚起を行わなかった。

このような行政庁の態度は、少なくとも当該点

について直ちに不利益処分の対象とする意思が

ないとの外観を形成するものであり、当方にお

いてそのように信頼することには合理性があっ

た。

にもかかわらず、何らの事情変更もないまま突

如として不利益処分を行うことは、信義則に反

し、裁量権の逸脱・濫用に当たる。

なお、最高裁は、行政庁の一連の対応により正

当な期待が形成された場合、

その期待を不意に裏切る処分は信義誠実の原則

に反し得ると判示している(最高裁昭和56年

1月27日判決)。

これに照らすと、当局による長期沈黙は、当該

点について問題視していないとの合理的な期待

を形成し、その後処分が行われるとしたらそれ

は同原則に反するものと言える」