何を最大値とするか? ~235 号~(2024/04/24) | 景表法ニュースレター バックナンバー

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弁護士出身の実業家・林田です。


景表法に関する追及が厳しくなっていることは

No1表示に対する措置命令を見ればわかると

思います(>措置命令DB)。

 

ダイエットやジムで「-10キロ!」などと表示

するときも根拠を求められますが、何人かの中

からどういう数値を最大値とすればよいのか?

という問題があります。

 

最も合理的な方法は四分位法で取った数値の最

大値とすることです(四分位法についてはこちら

説明

図の上内境界点が最大値。

よって、-10が上内境界点であれば「-10キロ!」

と訴求できる)。

 

他に95%信頼区間を用いるやり方もあります。

たとえば、体重減少の「平均値±標準偏差

(Mean±SD)」が「-10±2.5kg」という場合、

「-7.5 ~ -12.5kg」が95%信頼区間(95%CI)

です。

 

95%CIは本来、平均値が幅広い分布の中での

平均なのか(これだと平均値の信頼度が低い)、

幅狭い分布の中での平均なのか(これだと

平均値の信頼度が高い)を示す指標です。

しかし、95%CIは同時に「95%のサンプルは

この中に収まる」ということを示すので、この

最大を最大値と考える(上記の例だと-12.5kg

を最大値と考える)ことも間違いではありませ

ん。

 

私たちはこのようにして、四分位法か95%CI

に基づいて最大値を算出しているのです。