景表法ニュースレター バックナンバー

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薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

先月28日、失禁パンツ販売の2社に対し、景

表法違反の措置命令が下されました(>

措置命令・確約手続きDB)。

 

「尿もれ対策 吸収量100cc アンモニア消臭

99%」といった訴求に根拠がない、というのが

その理由です。

 

一応エビデンスはあるのですが、パンツをはい

ている状態での数値ではないことが問題とされ

たのです。

 

その際、消費者庁は次のように述べています。

 

「当該表示見直しに当たり、貴社から国民生活

センターや薬事法ドットコム等に対し、見直し

後の表示の確認を求められましたでしょうか。

その有無についてご教示いただくとともに、も

し、確認を求めていた場合、その確認結果につ

いてもご教示ください」(>画像)。

 

エビデンスについて、国民生活センターや薬事

法ドットコムに確認したのか?と、問うている

のです。

 

皆様方も措置命令を避けたければ、ぜひエビデ

ンスについて薬事法ドットコムに確認するよう

にしてください。

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

消費者庁が負担の大きい「景表法違反の疑い

→措置命令 →課徴金」の手続を減らし、「景

表法違反の疑い →確約計画」の手続を増やし

ていることはこれまでもお伝えしている通りで

す(後者のケースはこれまで8件>

措置命令・確約手続きDB)。

 

その中で、No1表示の景表法違反から確約手

続に至ったイングリウッド社のケースが雑誌

「公正取引」の最新号で担当官により解説され

ていました(>表紙)。

 

そこでは、確約で話がまとまった一つの理由と

して、問題のあるNo1表示の掲載期間(遅く

とも令和6年8月19日には終わる)に購入した

消費者だけでなく、その広告を止めた後に購

入した消費者(令和7年2月9日まで。約半年)

に対しても代金の一部返金を行うとしたこと

が挙げられています。

 

どうしても確約でまとめたい企業にとっては参

考になる戦略です。

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

今日は、適格消費者団体なら消費者ネットが、

化粧品ECを展開するAMBER BLOOM社を

追及した事件のケーススタディの2回目です

(>リンク)。

 

今日検討するのは「返金保証」訴求の有効性に

ついてです。

 

こういうことです。

 

1.このケースは化粧品のセット定期が初回

2200円(コンビニ後払い手数料も入れると

2420円)、いつでも解約可で、「返金保証付き」

というものでした。

 

2.しかし、初回受取りで解約すると解約手数

料などが引かれ、結局530円しか返金されな

い。

しかも、前回お話ししたように、別枠として不

正転売防止で6000円が課金され、とどのつま

り、返金どころか持ち出しになってしまうとい

うある種のトリック。

 

「なら消費者ネット」はこれは有利誤認であり

景表法違反と追及し、AMBER BLOOM社も

その追及を受け入れ、本年2月12日にすべて

の追及は終了しています。

 

3.こういうトリックはなく、一定条件をみたせ

ば支払ったお金はすべて返ってくるというので

あれば「全額返金保証」と訴求し、「電話でいつ

までに申請」などの合理的条件をその直下に

明記しておきましょう。

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

今日は、適格消費者団体なら消費者ネットが、

化粧品ECを展開するAMBER BLOOM社を

追及した事件のケーススタディの1回目です

(>リンク)。

 

今日検討するのは、定期初回2200円の化粧品

セットを購入した後、つまり、お試しだけの購

入で解約した場合に6000円を課金する(不正

転売防止と解約手数料という名目)ことはOK

か?という問題です。

 

この「転売ヤー」対策については2023年12

月4日の薬事の虎が参考になります。

こんな内容です。

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総じて「消費者→善、企業→悪」と括られるこ

とが多いのですが、そう言えないケースもあり

ます。

いわゆる「転売ヤー」はそういうケースだと思

います。

 

この賢しい「消費者」の方々は、多くの企業が

(1)いつでも解約可の定期コースを提供し、

かつ、(2)初回をぐっと安くしている(たと

えば、初回980円、2回目から6400円、単品

だと8690円)ことに目を付け、初回買って

(たとえば980円)解約し、その商品(単品

だと8690円)をたとえば3000円でメルカリ

などで売って、その差額(たとえば2000円)

をGETします。

 

さて、今日はそういう「転売ヤー」対策に関す

るQ&Aです。

Q.「転売ヤー」対策として、定期購入ボタン

の前に次のような記述をしたバナーを置いてい

る例があります(>)。

「初回のみの受け取りでご解約される際は、転

売対策のため必ずお電話でのご連絡後、解約申

請日を含む3日以内の消印で『お買い上げ明

細書』と『商品(開封済み可)』を送料をお客

様負担にてご返送ください。返送いただけない

場合、単品価格との差額をお支払いいただく必

要がございます。(クーポン使用時は、クーポ

ン適用価格との差額)

ご連絡なく上記2点をお送りいただいた場

合、お受け取りはできかねます。」

これはOKですか?

 

A.1.若干変更すればOKと思います。

2.解約にいろいろ条件を付けてもそれは無効

で、争われれば解約側の勝ちです(適格消費者

団体がその解約条件の差止を求めてくることも

あります)。

3.本件の解約条件は、(あ)次回お届け予定

日の10日前までに電話で行うこと、(い)解

約申請日を含む3日以内の消印で「お買い上

げ明細書」と「商品(開封済み可)を送料お客

様負担にて返送すること」です。

そこでこれを検討すると―

(あ)→次回配送を止める必要があるので合理

的な条件と言えます(ギリギリのケースが多く

なる可能性もあるので「電話」に限るのも合理

性あり、と言えます)。

(い)→イ.「お買い上げ明細書」はどこで購

入したかを明確にする必要が認められるので、

これを要求するのはOK、と言えます。

ロ.初回の商品代は払ってもらいますが、続け

てもらうことを前提としての「特別価格」で

す。続けないのであれば「特別価格」で商品を

保有することを認める必要はない、と言えます。

ハ.「解約申請日を含む3日以内」という時間

的制限も、解約を認めるということは次回配送

を止めるということであり、急ぐ必要があるの

で、合理的制限と言えます。

 

4.(1)こうして解約が認められれば、そこで

定期は終わり、2回目の配送はなし。

(2)条件を満たさず解約が認められなけれ

ば、定期は継続し、2回目が配送され、注文者

は6400円払わなければなりません。

その後、3回目の配送の10日前までに電話で

解約することになります(この場合は、商品の

返送等は不要)。

(3)以上で「転売ヤー」対策は達成できてい

るので、「(商品を)返送いただけない場合、単

品価格との差額(=7710円)をお支払いいた

だく必要がございます」は不要と思います(こ

れは転売を狙ったことへのペナルティの意味し

か持ちえませんが、「転売ヤー」対策は(2)

で達成できている以上、そこまでやらせる合理

性はないと思います)。

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以上からすると、AMBER BLOOM社のはと

ても大雑把で、消費者に一方的に不利な契約を

無効とする消費者契約法10条に違反すると言

わざるを得ません。

 

なお、このケースはAMBER BLOOM社が

「なら消費者ネット」の追及に従う形で本年2

月12日に終了しています。

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

3月23日、東京都は育毛剤の広告に関して措

置命令を下しました。

 

こちらのニュースをご覧ください(>違反事例集)。

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『東京都|プルチャームに措置命令 育毛剤広

告で不当表示』

 

◆東京都は、Instagram上の広告から遷移した

ウェブサイト等で育毛剤に対して、不当表示を

行っていたとして、通信販売事業者であるプル

チャーム株式会社(東京都目黒区)に対し、景

品表示法第7条第1項に基づく措置命令を下

した。

 

◆対象となったのは、同社が販売していた「イ

クモアナノグロウリッチ」と称する育毛剤(医

薬部外品)。

 

◆東京都は、同社の表示について、優良誤認表

示及び同条第3号のステルスマーケティング

告示に該当する不当表示があったと認定した。

 

◆同社は、「\国が育毛効果を認可/」という

文言から始まるウェブサイトや、「アンケート

回答で85%OFF」という文言から始まるウェ

ブサイトにおいて、本件商品を使用すれば、誰

でも容易に、見た目で分かるほど薄毛の状態が

改善される発毛効果を得られるかのように表示

していた。

 

◆これに対し東京都が表示の裏付けとなる合理

的根拠資料の提出を求めたところ、同社は資料

を提出したものの、表示を裏付ける合理的根拠

とは認められなかった。

 

◆また同社は、ウェブサイト上で、本件商品が

現在においてノーベル賞を受賞する程の画期的

な効果を有するかのように示していたが、実際

には、20世紀にビタミン研究者がノーベル生

理学・医学賞を受賞した事実をもって、ビタミ

ンを含む本件商品にも同様の画期的効果がある

かのように称していたにすぎなかった。

 

◆さらに同社は、使用前後の頭髪の比較画像を

掲載し、本件商品を使用した人物が容易に薄毛

の状態を改善できたかのように示していたが、

実際には、委託先の広告制作・運用会社等がモ

デル画像に加工を加えて作成したものであり、

実際の使用効果を示すものではなかった。

 

◆加えて、同社は、SNS上のアカウントを有

する人物が本件商品を使用した体験談や使用前

後の画像を投稿したかのような表示も行ってい

たが、これらは実在する人物による投稿ではな

く、委託先の広告制作・運用会社が作成したも

のだった。

 

◆このほか同社は、自社販売ウェブサイトにお

いて、在庫僅少であるため早期に注文しなけれ

ば在庫切れとなる可能性があるかのように表示

していたが、実際には相当数の在庫が存在して

いた。

 

◆東京都はさらに、ウェブサイト全体につい

て、広告代理店及び広告制作・運用会社に表示

内容の決定を委ねており、当該ウェブサイトの

表示は同社の表示であると認められるにも関わ

らず、「広告」「PR」などの表示を一切記載

していなかった点を、ステルスマーケティング

告示に該当するとした。

 

◆また、自社販売ウェブサイトに掲載していた

毛髪診断士の意見についても、当該人物が毛髪

診断士資格を有する同社従業員であることを明

らかにしておらず、この点も問題視された。

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1.BAも虚偽、体験談も虚偽、ノーベル賞も

虚偽、完売訴求も虚偽と虚偽オンパレードの事

案です。

 

2.東京都に通報があったところから東京都が

扱うことになったと思われます。

 

3.措置命令は当然と言えますが、自治体が課

徴金支払命令を出すことはできず、その場合は

消費者庁に回します。

 

4.本件はそうなるのではないかと思います。