景表法ニュースレター バックナンバー

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薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

「全額返金保証」。

消費者には安心感を与えるワードですが、一つ

間違うと行政指導のネタにもなります。

 

今日は「半年分を180日間お使いいただいて

ご満足頂けなかった方には全額返金します」と

いうケース(商材はサプリ)についてお話しし

ます。

 

1.「全額返金保証」の有効性に関する基本的

なチェックポイントは、

(イ)「全額返金保証」の条件・手順がきっちり

消費者に示されているか?

(ロ)(イ)が不合理な内容になっていないか?

です。

 

2.(イ)について

「全額返金保証」の訴求の直下に、消費者がは

っきりと認識できる大きさ・色で示すことが必

要です。

 

3.(ロ)について

(1)「飲み切った箱を返送せよ」など、単に返

金のハードルを上げているだけの条件や、電話

のみで受けることにしているが電話できる時

間は2時間に限られている等、申請しにくい手

順になっているという場合は指導の対象にな

ります。

 

(2)最近、上記のような事例で半年分を180

日を超えて使っている場合は全額返金しない

というケースが問題となりました。

 

ポイントは合理性です。

 

一定期間に使い切ることに合理性がある(それ

が効果的)という根拠が示せるのであればよい

と思いますが、そうでない場合は指導の対象と

なります。

 

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

広告に関し景表法違反を認定し、措置命令 →

課徴金支払命令と流れる流れに対し、景表法違

反の疑いで止めておいて、確約計画(改善計

画)を出させてその先には進まないと流すやり

方(確約手続)が増えています(これまで8件

措置命令・確約手続きDB)。

 

今日はそんなQ&Aです。

 

Q.(あ)確約計画に顧客への返金を入れる例

が多いようですが、これは必須ですか?

 

(い)どれくらいの返金額にしたらよいのです

か?

 

A.1.(あ)について

MUSTではないがBETTERという感じです。

 

これまでにも、宅配弁当に関する味の素事件や

イングリウッド事件(>措置命令・確約手続きDB

では返金なしで終わっています(但し、イング

リウッド事件(>措置命令・確約手続きDB

ではステマに関してはそうだったがNo1表示

に関してはそうではない)。

 

2.当該広告を景表法違反と認定した場合の推

定売上額の約1~3%くらいではないかと思い

ます。

 

それ以上高いのでは企業側としては争った方が

マシだし、それ以下に安いのでは謝罪として弱

いからです。

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

先日、尿もれ防止を訴求するパンツの広告に対

し措置命令が下されました(>

措置命令・確約手続きDB)。

 

今日はその措置命令に関するQ&Aです。

 

Q.尿もれ防止を訴求するパンツの広告に対す

る措置命令。

エビデンスはあったみたいだけど、何がいけな

かったのですか?

 

A.1.提出したエビデンスは、パンツを横に

寝かせた状態で保水力を測ったものでした。

 

しかし、訴求は実際に使用する状況を想定して

おり、実際に使用する状況であれば立位になる

ので、実際の使用状況とエビデンスの間に

GAPがあります。

 

それゆえ、このエビデンスでは不可とされたわ

けです。

 

2.実際に使用する状況を想定するのであれば

立位でのエビデンスが必要ですし、横に寝かせ

た状況での保水力のエビデンスしかないのであ

れば、その旨を明確に注記すべきでした(打消

し表示)。

 

広告を考えるにあたっては、訴求とエビデンス

にGAPがないかをチェックする必要がありま

す。

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

通常国会もあと1カ月余りとなりました。

 

国会が終わると中央官庁の幹部クラスの人事異

動があります。

そこで怖いのが置き土産です。

 

今日は、そんなテーマでホームズとワトソンの

対話をお届けします。

 

ワトソン:

令和5年6月30日に下された、さくらフォレ

スト社の機能性表示食品広告に対する措置命令

(>措置命令・確約手続きDB)。

 

これは7月に人事異動する担当官の置き土産

だったという噂もありますが、そうなのです

か?

 

ホームズ:

噂の真偽はわからないが、担当官が7月初め

に人事異動したことは確かだ。

 

ワトソン:

この件の追及は数カ月前から始まっていて、人

事異動の噂を掴んでいたA社は徹底的に争っ

て、措置命令のターゲットからはずれたという

噂もあります。

 

ホームズ:

その噂の真偽もわからない。

但し、A社も同じような機能性表示食品に関し

景表法違反で追及されていたこと、しかし、A

社に対して措置命令が下されなかったことは確

かだ。

 

ワトソン:

ということは、今の時期、景表法や特商法違反

の追及を受けている会社は徹底的に争った方が

よい、ということになりますか?

 

ホームズ:

そういう考え方もあるかもしれない。

薬事法ドットコム社主、エグゼクティブ戦略顧問

の林田です(元政府委員・元弁護士)。

 

YDCでは「適格消費者団体の動向」というサ

イトを開設し、随時情報をUPDATEしていま

す(>サイト)。

 

適格消費者団体は、もともと新設官庁で予算も

マンパワーも十分でない消費者庁が別動隊とし

て補完してもらうために始めた制度で、消費者

契約法違反や景表法違反の表示・広告や規約を

追及する権限を持っており、その差止を要求

し、応じない場合は裁判に訴える権限も持って

います。

 

このプランニングは成功を収めており、適格消

費者団体の数はどんどん増えており、現在27

に至っています(>内訳)。

 

但し、いくつか注意すべき点があります。

 

1.権限を持っているのは消費者契約法違反と

景表法違反なので、薬機法違反に関する追及は

権限外です。

 

特商法違反に関しても権限外ですが、薬機法の

違反が厚労省マターなのに対し、特商法違反は

消費者庁マターで消費者庁とはもともとのつな

がりがあるので、「通報」は行なわれやすいと

言えます。

 

2.違反の立証責任は適格消費者団体にありま

す。

消費者庁が追及する場合には「不実証広告規

制」がカバーし、企業に立証責任が転嫁されま

すが、適格消費者団体の追及にはそのような

「特典」はありません。

 

それゆえ、「違反」と主張しているけれど十分

な証拠が示されていないというときは「十分な

証拠を示して頂きたい」と対応することが可能

です。

 

この点は「インシップ事件」において判例とな

っています(詳しくは景表法ニュースレター1

月7日号をご覧下さい>リンク)。