今年最高のマッチメイク | ボクシングのこと~好き勝手に語るブログ~

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スペンスvsクロフォード


今か今かと何年も待って来たファン垂涎の試合がやっと決まった。本物同士の今年最大級になるであろうスーパーメガマッチ。


とはいえこの興業。PPVの売上は蓋を開けてみなければかわからない。そもそもクロフォードは強いけど不人気で毎度PPVが売れない(最高でも15万件程度)。スペンスもクロフォードほど酷くはないが、今までの実績からすると25〜30万件クラス。今回は素晴らしいマッチメイクではあるが、PPV売上を爆発的に伸ばせるかというと微妙な気もする。


先日のデービスvsガルシアはオッズ拮抗の勝負事ではなかったものの、ガルシア人気が底上げしたこともあって、120万件という予想以上の数字を叩き出した。勝敗への興味も含めると、こちらの対戦カードの方が質的には遥かに素晴らしいだけに、こちらも100万件には届いてほしいと思う。デービスも20万件クラスからガルシア戦で一気に120万件に伸ばしたことを考えたら、もっと上の数字もあり得るはずだからね。


興業規模だけで見ると、12月に計画されていると言われている規格外のヘビー級超大型興業が実現すれば、恐らくそちらが今年最大規模のボクシング興業になるだろう。とはいえ純粋な対戦カードの質で言うとスペンスvsクロフォードこそが現時点で考えうる最も至高で刺激的な組み合わせだから、勝負事としての価値は高い。


オッズはどう出るのか今のところはまだわからないけど、個人的にはややスペンス有利と出るのではないかと思う。まぁ何れにしろオッズは五分五分に近い数字にはなるだろう。どちらが勝つかわからない、実力が拮抗する者同士の対戦にこそスリリングな興奮とロマンがあり、それこそがボクシングファンが望む最高のカードになるのだからオッズがイーブンというのは歓迎すべき要素ではある。いつも言ってることだけど、どんなに凄い勝ち方をしたところで、相手が格下ばかりではそんなの何回見せられたって何も響かないというか、正直ちっとも面白くないんだよね。


テレンス・クロフォード

ライト級から3階級制覇。スーパーライト級では4団体統一。攻防兼備のスィッチヒッター。これといった穴のないボクサーで、特に相手を冷静に捌くことにかけては全階級を通しても最高レベルか。欠点を強いてあげるとすればウェルター級ではややパワー不足?というか、もう一つピリッとしない感はある。それでもこのクラスで元王者達を相手に難なくKO防衛しているのだから、それを目の当たりにしてるにもかかわらず、パワー不足というのはとても失礼な気がしてしまうけど。


エロール・スペンスJr

こちらもクロフォードと同様に攻防兼備に優れた現役トップファイター。そしてこちらは生粋ゴリゴリのナチュラルウェルターで、ウェルター級の猛者達の中でも際立ってフィジカルが強い。常に相手を押し込むようなスペンスの圧倒的な圧力はこの階級でNo.1と言えるだろう。強いがゆえに交通事故のことを忘れがちだが、やはり交通事故前の方がよりベストな状態であったとは思うので、そこは少し残念に思う。


この対戦カードは未だボクシング史上最高のファイトと推す声が多いレナードvsハーンズ1を彷彿とさせるような雰囲気のある魅力的な超好カードだ。戦うタイミングとしては少し遅くなってしまった感はあるけど、遅すぎたパックメイ決戦とは違ってこちらは辛うじてピークタイムにギリギリ間に合ったと言ってもいいだろう。


まさに試合当日を待ちきれないワクワクするような、人気階級の優れた能力を持つ無敗王者同士の4団体統一戦、今のボクシング界での頂上決戦と言っても過言ではないだろう。WOWOW生中継は当然ある?のかな。さすがにこの試合は放送してくれると信じているけどね。


そしてこの試合の5日前には日本のビッグマッチが行われる。こちらの放送媒体はどうなるのかわからないけど、当初の予定通りで無料、もし有料でもアマプラ定額だったら見るけど、この試合だけで一定の金額を払う有料PPVだったら私は生観戦を諦めるつもりだ。この試合は凄く見たいけど、PPVじゃちょっとね。このカードに個人的にはそこまで前のめりじゃないから。PPVであるなら、結果がわかってしまってからになってしまうと思うけど、見るのは後追いYouTube動画でいいかな。やはり井上には地上波でやって多くの人達に見てほしかったね。私的にはそれが日本のボクシングだから。まだPPVが根付いてないこの国で、井上の試合はいったいPPVが何件売れているのだろうか。そこは気になるけど、陣営は発表しそうにないから永遠の謎だ。


井上はさておき、こちらの世界が注目する正真正銘のスーパーメガマッチ。クロフォードの捌きか、スペンスの圧力か。柔と剛。この異なる長所を持つ両者が、その長所をどう生かして戦うのか。どちらが自分の得意な部分を生かして試合の流れを掴むのか。そしてペースを掴んだ方がそのまま終盤まで堅実に試合を進めて勝ち切るか。それともレナードvsハーンズ1のようにどちらかが一瞬の隙を突いて劇的に試合をひっくり返すのか。この試合に対する妄想と興味は尽きない。


どっちが勝ってもおかしくない、全階級を通しても、今最もホットであろう勝敗への興味と注目度の高い大一番。真のボクシング界頂上決戦がもうそこまで来ている。試合までの約2ヶ月間、いろいろと考えを巡らす楽しい時間をじっくりと堪能したいと思う。